左も右も

桜前線ご一行様、お江戸にご到着。
昨日19日、東京の桜開花が発表されました。
一昨日、気象庁の職員さんが観測したときは2輪しか咲いていませんでしたが、
ひと晩で一気に61輪開花、平年、昨年よりともに5日早い開花だそうです。


昨日は広島でも桜開花。
今朝の札幌、元気なオレンジ色のお日さまが東の空から昇っていました。
今日3月20日は春分の日、春のお彼岸、暑さ寒さも彼岸まで、
桜前線の北上を心待ちにする季節が始まりましたね。

春はお祝い事の多い季節、食卓に立派な尾頭付きのお魚が上ることもあるでしょう。
さあ、ここで、問題です。
お魚の頭は、右?左?どっち向きでしょうか。
スーパーやデパ地下の魚売り場、和食屋さんでの場面を思い浮かべる・・・


そーです、お魚の頭の向きは、基本的に左向きに置かれていますね。
日本料理の盛り付けの基本は塩焼きも煮魚も姿造りも頭が左、尾は右の「左上位」。
朝刊に「魚の頭はどりら向き?」と企画記事が載っていて興味深く読みました。
「左上位」は左を尊いとする考え方で日本の伝統的な礼法なんだそうです。

当事者から見て左側を上位、右側を下位とする「左上位」の考え方は料理だけでなく、
上座、下座、舞台の上手、下手などに残っているとされます。
お膳で主食のお米、ごはんのお茶碗も左に置きますものね。
「御所から見て日が上る東が左。伊勢の天照大神信仰とも結びついている」と
宮中の文化が歴史に詳しい専門家は分析します。

ただ始まりがいつごろかは不明だそうで、
宮内庁に皇室儀礼の配膳などで「左上位」がいつまでさかのぼれる記者が問い合わせたところ、
「従前よりの慣習」で「詳細はわかりかねます」とのことだったとか。
まあ、つまり、気がついたら、世の中、お魚の頭は左に向けていたということか(笑)

お魚の頭が左向きなのには、右利き仕様の盛り付けという側面もあるらしい。
右利きのお客さんが多いだけに右利きにとって食べやすい左向きが基本になっているようだ。
ということは、左利きにとっては左向きの魚は食べにくいことになる。
骨を身から外しにくかろう、食べにくかろう。

御所ゆかりの有職料理を受け継ぐ萬亀楼10代目ご当主は
「継承する型は型。でもお客さんはもっと気楽でいんです」と話します。
食べやすい向きに変えたり、懐紙を使って魚を押さえたりなど、
まわりから見られることも意識して美しい所作であればよいのだそうです。


おウチだったら、左利きさんには右向きに置いてあげるとかね。
左向きのお魚をきれいに食べる練習も同時にしておくのもありかもしれない。
ウチの1人息子は右利きだが、お魚の食べ方がとってもキレイで、
食べ終わった秋刀魚は骨格標本のように美しい。
これには親も感心するが、大事なのは、お魚に感謝して大切にいただくということですよね。


左も右も、どちらを向いてもお魚さんに感謝なのだ。
ちなみに「左向き」基本なのは日本だけみたいで
世界の魚売り場では頭の向きはランダム、自由らしいね。
色々な国のフィッシュマーケットめぐりも楽しそう。