餃子の旅

まだ街は眠っている。
朝5時20分ごろの東の空はダークブルーに覆われていた。
そうだよね、札幌の今日の日の出時刻は5時44分。
夜明け前、街も人も猫も犬も小鳥も、みんなまだ夢のなか。


あ・・・ぽつんと明かりが灯っている窓もあった。
私と同じような超朝型の早起きさんだろうか、それとも朝まで勉強?朝早くからお仕事?
日一日と日の出が遅くなり、昼の時間が短くなっていく季節。
窓の明かりを見ると、なんだかほっと心が温かくなる。

さて、沖縄から帰省した息子夫婦を迎えての家族ディナー、中くらいの前菜として登場した水餃子2種。
海鮮系の「海老とニラと卵の三鮮水餃子」、そして肉系は「豚肉と人参のカレー風味水餃子」でした。
こちらは、以前息子たちが贈くれた東京代々木の人気専門店「按田餃子」にリスペクトを込めて、
オリジナルで再現してみた一品です。


4種類の「按田餃子」のうち、特にハマったのが「豚肉と人参のカレー風味餃子」で、
なんとかして再現してみたいと、ネット検索してみると、参考になるレシピを発見。
それをベースに、美味しさの記憶を辿りながら、自分なりの配合でトライしてみましたよ。
豚ひき肉、みじん切りの人参、生姜のすりおろし、醤油、カレー粉、
さらに、一口食べた瞬間のオリエンタル&エキゾチックな感動を再現すべく、クミンも加えました。

さあ、その再現度はいかに?
醤油と辣油をちょいとつけて、ふ~ふ~、パクリ♪
うん!う~ん!!!そうだ、按田餃子っぽいぞ、ほのかなカレーとクミンの香りが鼻腔をくすぐる。
むちっとした豚肉の弾力と旨み、人参の甘さとベストマッチ、これはイケる、やった。

水餃子2種のうち「海老とニラと卵の水餃子」は餃子の発祥地である中国伝統の味、
この「豚肉と人参のカレー風味水餃子」はさらに餃子が旅した道のりを体感させてくれる。
紀元前6世紀頃に中国東北部で生まれた餃子は13世紀のモンゴル帝国の勢力拡大とともに
ユーラシア大陸の西方へと伝搬、さらに大航海時代にインド経由で南アジアや中南米に伝わり、
世界各地にご当地餃子が発展していったと言われています。

中国を出発した餃子がシルクロードと重なるような「餃子ロード」を旅したことを実感する味なのだ。
ふわっと鼻腔をくすぐるカレーやクミンのエキゾチックな香りは
西へ西へと餃子が旅する道程で様々な香辛料やスパイス、食材と出会ったことを物語っているようで、
「豚肉と人参のカレー風味水餃子」は、餃子の旅を追体験させてくれるのでした。

人は旅する生き物。
人の流れは、食の流れを生み、世界各地においしい花が咲く。
土地ごとの食材を包み、思い思いの形に発展していった餃子。
ロシアのペリメニ、インドのサモサ、ネパールのモモ、中南米のエンパナーダ、韓国のマントゥ等々、
世界で愛される餃子、ノーベル料理賞を授与したいと思う秋の週末です。