水の野菜
食欲の秋。
いや、暑かった夏も、食欲は衰えていませんでしたが(笑)、
日一日とゆっくり秋の歩みが進む今日この頃、
お料理するモチベーションも食欲もそろって好調であります。

季節の和菓子も秋色になりました。
栗に柿、秋の恵みは和菓子のモチーフによくお似合いですね。
花鳥風月、季節の移ろいを甘いお菓子で表現する和菓子は、
個人的に世界遺産に別枠で登録したくなります。
そんな日本の食文化は、豊かな食材に支えられていますが、
日本固有の野菜や果物だけではなく、海外から伝えられた食材も活躍してくれています。
先日、夫が仕入れてきた野菜もその一つ。
「空心菜」であります。
原産地は熱帯アジア、東南アジア、中国南部のヒルガオ科の野菜です。
空洞がある茎が特徴で「空心菜」と呼ばれ、標準和名は「ヨウサイ」、
また朝顔に似た花を咲かせることから「朝顔菜」との名前もあります。
沖縄では「ウンチャーバー」中国では「エンツァイ」タイでは「パックブン」と呼ばれます。
細長いハートのような柔らかい葉とシャキシャキした茎の食感が最高に美味しい「空芯菜」。
初めて出会ったのは返還前の香港だったかもしれません。
食堂で「青菜炒」を頼めばンニクとともにさっとシンプルに炒めた空心菜が出てきましたっけ。
ハワイのベトナム料理店、台湾、札幌のタイ料理屋さん・・・
どこで食べても空心菜炒めは、美味しかったなぁ。
以前はなかなか日本ではお目にかかる機会は少なかった空心菜ですが、
今では全国各地で栽培されていて、北海道産の立派な空心菜を道の駅などでよく見かけます。
夫もチカホの生産直売店で見つけたらしい。
早速、中華鍋でニンニクとともにじゃじゃっと、紹興酒をさっと一振りして空芯菜炒めを作りましたよ。

う~ん、美味い!
茎はシャキシャキ、ほんの少しぬめりのある柔らかい葉も、どっちもいい。
ほのかにお茶のような香ばしい香りもまた空心菜の魅力であります。
やっぱり、大好きだわ、空心菜。
特に北海道産の空心菜は、茎が立派で、タピオカ用ストローみたい(笑)
空洞になった茎は水をいっぱい吸い上げるためだそうで、
英語では「Water Spinach」=水のホウレンソウ、という名前がついていました。
そうか、空心菜は、水の野菜、なんですね。
空心菜を食べると、なんだか身体中に清らかな水がサラサラ流れていくような、
そんな不思議な感覚がしていたのは、水とかかわりの深い野菜だったからかもしれない。
ホウレンソウをはるかにしのぐビタミン類やカリウムが含まれる空心菜。
長い秋も元気に過ごせそうな気がしてきました。
水の野菜。
空心菜。
また見つけたら、絶対買い、だね。


