もしもしチックン

いやだ

いやだ

もしもしのあと、

チックンでしょ?

もしもしチックン

天気予報通り、冬将軍が襲来。

昨日夕方から札幌も窓がきしむような強い風と横殴りの雪に見舞われ、

朝起きたら、一面の雪景色になっていました。

いよいよ、とうとう、冬が来た!

冬は感染症の季節。

ということで、今週は2023ワクチンウィーク。

インフルエンザとコロナワクチンの接種をすませました。

年末年始を前に、今のうちにできる予防対策はやっておこうってね。

ご近所のクリニックでインフルエンザのワクチンを受けた後のこと。

複数の医療機関が入っているメディカルビルの小児科あたりから

けたたましい泣き声が聞こえてきました。

「うわ~~~ん!!!いやだ、いやだぁ~~~!!!」

3,4歳くらいの女の子がパパにしがみついて必死の抵抗を試みているのでした。

多分、その子もインフルエンザのワクチンを受けにきたのでしょう。

クリニックの看護師さんが笑顔でなだめています。

「大丈夫、まず、もしもしするだけだけだよ~」

一瞬、ピタッと泣き声がやんだ。

が、次の瞬間、さらにワントーン、パワーアップしたのです。

「いやだ、いやだ、もしもししたあとに、チックンするんでしょ!

い~や~だぁ~~~!!!」

子どもの学習能力を侮ってはいけない。

彼女はすでに知っていたのだ。ここに来たら、センセが「もしもし」して、

そのあとに、世にも怖ろしい「ちっくん」されたんだもん、

「もしもしだけ」ってウソなんだもん、絶対いやなんだもん!

彼女の必死の抵抗は、過去の経験に裏打ちされた論理的に完璧なものだった。

看護師さんも、パパさんも、顔を見合わせて、思わず苦笑い。

あまり知らないよそのおばさんがじろじろ見るのも失礼なので、

その後の彼女がどう説得されたのかはわかりませんが、

なんとも微笑ましくも、健気で、立派なプロテクトに感心したのでした。

「ちっくん」は、イヤだよね~。

私が子どもだった昭和の時代は今と違って風邪を引けばほぼ注射されたものだ。

腕にされるのも痛いし、お尻にされるペニシリン注射も、それは痛かった。

しかも、今と違って、昔のお医者さんも看護師さんも、

子どもにとってはちょっと怖かった(ごめんなさい)。

しかし、私は、あの子のように必死な抵抗はできなかったなぁ。

逃げ出したいくらい、イヤでイヤで仕方なかったのに、

どこか諦観していたのか、いい子ちゃんぶっていたのか、

自分でもよくわからないけれど、すごすご「チックン」されていた。

「イヤだ!」と言えることは、大切だ。

初冬のクリニックの必死の抵抗は

大切な自分の尊厳を守る一歩なのかもしれない。

きっと自立した素敵な大人になるに違いない。

もしもしチックン。

小さな抵抗は

大きな未来につながる。

(写真は)

冬の嵐の翌朝

べランダの手すりの

冬将軍の名残