18分間

大きな衝撃

窓の外は

真っ赤な炎

白い煙と熱

その18分間

2024年1月4日です。

今日から仕事始めという職場も多いと思いますが、

能登半島地震の被災地では必死の救出、捜索活動が続けられ、

避難所や壊れかけた家々の中で寒い不安な朝を迎える大勢の人々に

いつもの日常が戻るのはいつになるのか、胸がふさがれる思いです。

昨日3日、北海道神宮に初詣に行きました。

ちらちらと白い雪が舞い落ちるなか、ただただ安寧を祈りました。

境内に奉納された絵馬には合格祈願や家内安全、病気平癒など願いが

したためられている中、こんな絵馬がありました。

「能登半島地震の被災者の方々が笑顔になれる日が来ますように」。

神様、お願い。その絵馬を見ながら、私も心の中で祈りました。

今日夕方には生存率が下がるとされる発生後72時間が迫ります。

冷たい雨が降る被災地では命を救う懸命な努力が続いています。

命を左右した「18分間」。

「379人脱出 薄氷18分間」と朝刊に大きな見出がありました。

羽田空港で日航機と海保機が衝突炎上した事故。

炎に包まれる機体から日航機の乗客乗員が全員脱出しましたが、

発生から最後の乗客が脱出するまでは「18分間」だったそうです。

着陸と同時に大きな衝撃、窓の外の翼から真っ赤な炎が噴き出す。

機内に白い煙が立ち込め、サウナのような熱気に包まれる。

年末年始を北海道で過ごし、思い出とお土産をどっさり積んだ機内、

どれほどの恐怖だったことでしょう。

現代の航空機は事故発生後90秒以内に全乗客を脱出させられるように、

非常口や脱出シューターなど機体設計されているそうですが、

機体から出火していたため、8カ所のうちに3カ所しか開けず、

アナウンス機器も使用不能、CAはメガホンを口に大声で避難誘導、

最後は機長が全座席を確認、残っていた乗客を避難誘導、

18分間で全員が機外に脱出できたそうです。

「落ちついて下さい!荷物をとらないでください!」

CAは必死に声を張り上げ、乗客もその指示に従いました。

財布、スマホ、免許証の入ったバッグも、旅のお土産も

思い出のコートもなにもかも、命には替えられないのだ。

過去の航空機事故では、荷物を取る行動が避難を遅らせ被害が拡大したり、

乗客が手にしたバッグやスーツケースが脱出シューターを破ってしまったり、

ほかの乗客に当たって怪我をさせるなどの要因になっています。

いざという時、優先すべきは、命だけだ。

つい先日、今回の916便より少し前の新千歳発912便に搭乗した時、

なぜだか、いつもよりしっかり離陸前の保安案内動画を見ていて

荷物は持たない、指示に従う、頭を守る姿勢、

脱出シューターでとるべき体勢などなど、座席に座りながら

両手を前に出してみたりと真似してイメトレしていたのでした。

バッグの中には大切なものがぎっしりだけれど、

いざという時は置いていくんだ。このバッグのストラップが

自分や他の乗客に絡まったりするかもしれないし、などと、

なぜだか、万が一の時の心の備えをしていた矢先の今回の事故。

海外のメディアも「奇跡の脱出」と報じた「18分間」。

もちろん、その18分間の詳細な検証も今後のために必要ですが、

身近な旅の手段となった飛行機に乗る自分たちも、

いざという時の備えやイメトレ、知識を持つことも大切かもしれません。

命を左右した18分間。

救命率が下がる72時間。

刻々と時が過ぎる。

どうか命が救われますように。

(写真は)

心が衝撃で

しくしく痛む

花を見て深呼吸する