風呂敷の風景
桜が咲いたよ。
ようやく、ようやく、桜前線が超スローペースで北海道上陸。
松前町で6日、函館はおととい8日、開花宣言が出ました。
札幌は史上3番目に遅い12日が開花予想となっていますが、
早咲きの桜はちらほらほころび始めました。
我が家のマンション駐車場の東側にある一本桜も今朝、三分咲き。
朝日に映える北国の桜。
朝刊片手にスマホで激写。
元気に顔をあげて笑っているように見えます。
今週末には円山公園の桜も、うちの前の桜並木も、咲くでしょう。
北緯43度はようやく春爛漫です。
桜。世界中に自慢したい日本の美しさですが、
明日11日(土)のAIR-G’「野宮的コフレ」(朝7時~)のテーマは
「ニッポンのキレイなもの」
身の回りで見つけた日本の美しいもの、
たとえば「風呂敷」などピックアップします。
予告も兼ねて(笑)・・・風呂敷サイドストーリー。
私の風呂敷の原風景は・・・「会社のお風呂」に行く時。
鉄の町室蘭の子供時代。高度成長期、右肩上がりの繁栄期です。
製鉄所の正門には毎朝どっと人が吸い込まれ、
毎夕どっと湧きだすように人が出てきました。
街のすべてが製鉄所とともにありました。
鈴なりの社宅、スーパーマーケット、体育館に球場・・
すべてに「会社」という枕詞がついていました。
まさに企業城下町。
夏祭りだって、地元の神社のお祭りと「会社のお祭り」がありました。
「会社のおみこし」まであったのです。ピカピカした特殊鋼でできたおみこし。
そしてお風呂も町の銭湯とは別に「会社のお風呂」があったのです。
製鉄所に勤める社員の福利厚生施設としての入浴施設。
会社から配られるチケットで入れるので、お金は要りません。
製鉄所の排熱をボイラーにして供給されるお湯は町の銭湯より熱くて豊富。
大きな湯船からお湯がいつも溢れだしていました。
でも黄色い「ケロリン」の桶は置いていなかったので、
洗面器に石鹸、シャンプー、リンスにタオルを入れて
その上にバスタオルをかぶせて、風呂敷できっちりしばって行くのが
母と姉と私、3人の「会社のお風呂」スタイルでした。
3人分のバスタオルを重ねて包める大判の風呂敷。便利な布です。
風呂上り、ゆでタコみたいに真っ赤なほっぺしながら見た夕焼け。
溶鉱炉の炎のようなオレンジ色の空に
製鉄所の煙突が黒いシルエットを描いていて、
水を吸ったタオルで少し重くなった風呂敷包みの底に
濡れた洗面器がドーナツのシミを作っていたこと、
そんな光景をやたらにくっきりと覚えています。
なんでも「会社」が丸ごと面倒みてくれた昭和ははるかな過去となりました。
風呂敷にできた洗面器の輪っかのシミも遠い思い出。
そういえば近所にあった「ケロリン」のある銭湯も
経営者の高齢化でついこの間閉じてしまいました。
風呂敷は
思い出やニッポンのある時代をも、包み込む布であります。
そんな今こそ、
ニッポンのきれいなもの、風呂敷など、素敵に使いこなしたい。
明日の「野宮的コフレ」、早起きしたら聴いて下さいね♪
(写真は)
今朝の桜。
我が家の駐車場の東側の一本桜。
朝日に向かって「えへん!」と、胸張って咲いていました。

