ゆうずう力

とうとう師走であります。

日曜日だというのに、気分だけが一瞬気ぜわしくなる(笑)。

そんな朝ちょっとクセ者のおじさん3人のゆる~い鼎談が

勇みがちな師走気分をほっこり和ませてくれました。

日曜朝の「ボクらの時代」。

出力60%くらいのトーク、その脱力加減がちょうどイイ。

國村準、板尾創路、木村祐一の3人が

なんということない会話をたらたらと続ける。

なんということない会話なのに、

気がつけば、読んでいた朝刊をよそに聴き入ってしまう。

このおじさんたちは、やはりタダ者ではない、クセ者だ(笑)。

いずれも人生の基盤が大阪、

ナチュラルなボケと突っ込みは既に肉体化しています。

あまりに自然な会話で誰が言ったのかも忘れてしまいましたが(笑)、

今の若者は生真面目過ぎる、そんな話にはたと膝を打ちました。

あ、そうだ、そうだ、木村祐一の話だった。

「若いもんに、シャチハタ買うてこいと言うたら、一度戻ってきて、

黒とブルーとベージュのがありますけど、どうしますかって聞きに来る」

「俺やったら、黒買ってきて、他の色なかったんか聞かれても、

いいえ、黒しかありませんでしたって言うけどなぁ」

ふんふん、そうやなぁ~。

画面の國村準や板尾創路と一緒に頷く自分。

そう、生真面目というのか、融通がきかないというのか、

この間の100円ショップで同じような出来事がありました。

「霧吹き」が急ぎ必要になって、飛び込んだはじめてのお店。

モノの迷宮のような店内をざっと見まわすが、見つからず、

レジにいた若い女性の店員さんに聞いてみた。

「あの、アイロンかけの時の、霧吹き、ありますか?」

彼女は一瞬、固まり、一拍置いてこう答えた。

「あの、アイロンの・・・霧吹きは・・・、

            あの・・・園芸のなら、ありますけど」

あるんやないか、さっさと場所教えんかい!

と、キムにいが降臨したかのような突っ込みをしたくなりました(笑)。

おどおどと教えられたガーデニングコーナーには

探し求めていた「霧吹き」が何色も揃っていました。

アイロンかけにも園芸にも何でも使える、いわゆる「霧吹き」。

霧吹きは霧吹きで、用途は後からついてくるものと

たいていの大人は融通をきかせて理解しますが、

若い彼女は生真面目に霧吹きをカテゴライズしていたのでしょう。

「ウチのお店に園芸用の霧吹きはあるが、アイロン用の霧吹きはない」。

さっきのシャチハタ事件とどこか共通している。

確かに今はスチームアイロンが主流だし、

若者の洋服はアイロン要らずの素材が多いし、

そもそも「霧吹き」など若者の日常には縁遠い代物かとも思いますが、

この生真面目な融通のなさは彼女に限ったことではないような気もする。

相手が求めているのは「ぷわ~っと霧が吹ける道具」であるのだから

園芸用でもアイロン用でも、霧が吹ける品物を提案する「ゆうずう力」。

まあ、適応力とか応用力とか言いかえられるような気もしますが、

もっと自然な人間くさいこの「ゆうずう力」は

人に揉まれて、体験を積み重ねて育っていくものかもしれません。

あの100円ショップの可愛い店員さん、

急いで探していたから、ごめんね。

「霧吹き、霧吹き」と迫るおばはんは、怖かったかもしれんね(笑)。

年を重ねて融通力はいささか身についたが、

「ゆうずう」と「ずうずうしさ」を混同してはいかんいかん。

人生、毎日が、勉強であります。

(昨日、一昨日とアップ環境がいつもと違ったため、

ちょっと字体等々、見にくくて申し訳ありません。

本日より通常営業です)

(写真は)

暮れなずむ羽田空港。

トランジットの一瞬は旅人を詩人にする。

旅の一風景。

どこを切り取っても自分の人生の写真集に1ページになる。