雪物語

10代の若者がソチの夜空にぶっ飛んだ!

男子スノーボード・ハーフパイプで

15歳の平野歩夢選手が銀メダル、18歳平岡卓選手が銅メダルを獲得、

表彰台に立つあどけなさを残す笑顔がカワイイ。

カワイイけど、凄い10代。

日本初のメダルに、メディアは朝からお祭り騒ぎですが、

本来なら、今朝はもう一人の主役がいるはずでした。

女子ジャンプの高梨沙羅選手。

いいジャンプではありましたが、結果は惜しくも4位。

解説の原田雅彦氏は

「風が悪かった、運が味方してくれなかった」と言っていました。

ワールドカップ総合優勝、飛べば勝つ「絶対王者」でも

「運」さえも味方につけなければ、

オリンピックは勝てないということなのでしょうか。

あんなに頑張ってきたのに、実力は申し分ないのに、たくさん応援もらったのに。

17歳の絶対王者の悔しさを思うと、

せつなくて、小柄な体を思いきり抱きしめたくなる。

「普通でいることが恐ろしく難しい。それがオリンピック」。

レイクプラシッド銀メダリストの八木弘和氏の言葉です。

銀メダルを獲ったときのジャンプは、「まったく覚えていない」とか。

ドーピング検査のバスに乗ったあたりからようやく記憶にあるそうです。

それくらい競技の瞬間はありえない程の興奮状態、緊張状態で

いつも通りの自分など、どこかに吹っ飛んでいくらしい。

「普通」ならば勝てる絶対王者であっても、

「普通」を保つことが極めて困難で「絶対」がいとも簡単に覆される。

それがオリンピックという異次元の舞台なのでしょうか。

金メダル確実と世界中が期待した高梨沙羅選手は4位。

15歳の銀メダリスト平野歩夢選手の憧れの存在だった

アメリカの「絶対王者」ショーン・ホワイト選手も4位。

そして、悔し涙を噛みしめながら「一段一段」積み重ねてきた

女子モーグルの上村愛子選手も4位。

メダルまでの距離が爪の先1ミリでも、4位は4位。

勝負の世界で青春のすべてを賭けて燃え尽きていった若者たちを描いた

「敗れざる者たち」という沢木耕太郎のノンフィクションがありましたが、

ソチの白い雪に熱い悔し涙を落としていったたくさんの選手たち、

たとえば「4位の物語」をひとつひとつ想像します。

そしてその雪物語のひとつひとつに喝采を送りたい。

メダルだけが、オリンピックじゃない。

雪と氷に挑むあなたは、ただ、美しい。

(写真は)

日本に帰ったら「シャケのおにぎりが食べたいです」。

今季ワールドカップの転戦中に高梨沙羅選手が語っていました。

愛くるしい笑顔のこんなコメントを聞くと、

もういくつでもたくさん、特大のシャケおにぎりを握ってあげたくなります。

戦いすんで、北海道に帰ってきたら、

シャケおにぎりでも、塩のつくねでも(地元の焼き鳥屋さんの好物メニューとか)

たんと、たんと、食べてほしい。

そして、17歳は4年後に向けて、また大きく大きく飛び立つことでしょう。

写真は、シャケではありませんが、例の隠れ家イタリアンの「鯛の岩塩焼き」

お腹にローズマリーの小枝を詰めた鯛が、真っ白い雪のような岩塩に包まれて。

ふんわりした白身と爽やかな香草の香りが素晴らしい。

冷えたスプマンテと相性抜群。

柳の舞とか、ソイとか、ホッケでもいけそうだ。

今度、北海道の冬のお魚で作ってみよう。