名誉回復ジャム

朝のひと匙に鎌倉の春風が吹きぬけた。

土曜日のヨーグルトはスペシャルなジャムを添えて。

「ロミ・ユニ・コンフィチュール」のア・ラ・セゾンシリーズから

今朝は「Gilberte(ジルベルト)」をチョイス。

おお・・・爽やかなリンゴと芳醇なアールグレイのマリアージュがお見事。

いつものヨーグルトも春のヴァージョンアップ。

東京の友人が「鎌倉の美味しいジャムをどうぞ♪」と贈ってくれました。

キュートなタグをつけた小瓶が三つ。

残り二つのジャムはまた今度の週末のお楽しみにとっておくとして、

それにしても箱の中のリーフレットにずらりと並ぶ種類の豊富なこと。

季節のフルーツジャム、ミルクジャム、

キャラメルクリームにチョコレートペースト、

甘さ控えめのパンのためのジャム、鎌倉限定ジャム、産地限定ジャムと

カテゴリーだけで七つもあり、

それぞれにレシピにこだわったジャムが連なっています。

素材の組み合わせは無限大。

ジャムはひとつの宇宙であります。

ジャムといえば、真っ赤なイチゴジャムが全盛期だった子供時代、

あの昭和の強烈な赤いジャムにどれだけ本物のイチゴが使われていたのか、

今となっては知らない方が幸せかもしれない(笑)。

小学校に入るくらいから着色料や添加物への世の中の関心も高まり、

給食に出されるイチゴジャムの色もだいぶ自然になっていったものの、

でもジャムの種類は少なかったな~。

イチゴのほかは・・・そうそう、ぼんやりした色のリンゴジャム。

給食の時間、コッペパンの横にちんまり寄り添う

黄色とも何色ともつかないリンゴジャムの小袋を見ると、

ちょっとテンションが下がったものでした。

「あ~あ、きょうはリンゴジャムか」。

子供ははっきりした味が好き。

甘酸っぱいイチゴジャムと違って、リンゴジャムの甘さは頼りない。

酸味も香りもそれほど自己主張しない。

そんな気弱な(笑)腰の引けた(ゴメンね)ジャムでは

当時の給食コッペパンのぼそぼそ、ぱさぱさっぷりをフォローしきれない。

リンゴジャムの時はいつも以上に大きなパンを持て余していたものだ。

ぼんやりしたリンゴジャムには頼れない。

子供の舌は残酷な審判を下していた。

しかし、時は流れて、

この「Gilberte(ジルベルト)」の複雑で豊かな美味しさといったら。

パンやヨーグルトを超えたすでに主役級の存在感を放っています。

さっぱりしたリンゴの甘さに

ちょっとスパイシーなアールグレイの香りがエレガントな刺激を加え、

レモン果汁が全体を爽やかにまとめている。

薄ぼんやりとか、気弱とか、頼りないとか散々言いたい放題、ごめんなさい。

あなたの魅力に気づかなかった私の舌が未熟で愚かでした(笑)

大人になるにつれて気づいたたくさんのことのひとつが

リンゴジャムは美味しい、ということ。

箱でいただいたリンゴで作る手作りジャム、

こだわりのジャム屋さんのプロテイストのジャム、

煮たリンゴは決して声高には主張しないけど、

じんわり優しい甘さがたまらなく愛しい味に変化する。

クラスの中であまり目立たなかった男子に大人になって再会したら、

超魅力的になっていたような、そんな勝手な再発見。

ごめんね。

リンゴジャム。

今や君の美味しさに脱帽です。

明日の朝のヨーグルトも

名誉回復ジャムを添えていただきます♪

(写真は)

鎌倉のジャムの名店より。

「Gilberte(ジルベルト)」

そう、これは、ぼんやりした色、じゃなくて、

黄金色、銀杏色、琥珀色とも呼べる。

何てお洒落な色なんでしょう。

ニュアンスカラーの魅力、

今ならわかるのに。