鴎と蝶

朝いちばんに開け放した窓から

昇ったばかりのオレンジ色の朝日が元気に輝いています。

きょうはようやく春らしい気温になりそう♪

「う~ん」と気持ちよ~く背伸びをしていると、

クワァ~、クワァ~、

赤ちゃんが泣いているような甲高い鳥の鳴き声が聞える。

あれ?カモメ?

そう、カモメです。

外敵がいない、ビルの屋上など巣を作る場所が多い、

生ごみなどの餌も豊富などの理由から

海辺から都会に「移住」する都市カモメ。

札幌中心部にもけっこうな数が生息しているらしく、

早朝の時計台やオフィスビルの遥か上空を

真っ白いカモメが悠々と飛翔する姿を何度も見かけたことがあります。

我が家のマンション近辺にも「移住」してきているのね~。

海辺のカモメさんも都会暮らしが快適ですか。

都会のど真ん中でカモメの鳴き声を聞く一方、

春なのにモンシロチョウの姿を見かけない。

気象庁の「生物季節観測」で、

道内ではここ10年ほどモンシロチョウやシオカラトンボなど

身近な昆虫の観測ができない年が多くなっていると

今朝の北海道新聞が取り上げていました。

観測地点となっている気象台や測候所周辺の都市化が進んだことや

外来種が繁殖したことなど、環境変化が影響しているらしい。

本当に。近頃めっきりモンシロチョウを見かけません。

春いちばんの白い可憐な蝶、

最後に見たのはいつだったろう。

札幌の気象台周辺もマンションが林立していて

モンシロチョウが住めそうな草むらや原っぱなど緑地は減る一方。

人間にとっては人気の不動産物件が集中するエリアですが、

小さな昆虫のマイホームとしては相当立地条件が悪くなっています。

「ちょうちょ、ちょうちょ、なのはにとまれ~♪」と歌いたくても、

羽を休める菜の花も、ましてや花から花へと飛びまわる肝心の蝶がいない。

春の歌の主役が、いつのまにか、静かに姿を消しつつある。

おっと、この歌もどうしよう。

「かもめの水兵さん、ならんだ水兵さん♪」

横浜港の大桟橋に並んだかもめからインスピレーションを得て作詞された童謡は

1932年昭和12年に発表されました。

しかし、きょうび、マンション暮らしの子供たちが初めて目にするカモメが

都会暮らしのカモメである可能性も低くはない。

ウチの近所の都市カモメは「♪波にちゃぷちゃぷ浮かんで・・・」いない。

「ね~ママ、かもめさん、海にいないよ」

あどけない声で無邪気に尋ねられかねません。

歌が生まれて82年。

童謡の風景を「知識」として教える必要がある時代なのでしょうか。

鴎と蝶。

漢字で書くと演歌っぽいけど(笑)、

暮らしになじんできた「生物季節観測」の微妙な変化に

ちょっと微妙な気分を感じる、春であります。

(写真は)

このビル群の上に広がる青空のどこかで

都会のカモメさんが暮らしている。

海が、潮風が、

恋しくはならないのだろうか。