ボール図法

サムライ・ブルーに鮮やかな黄色とオレンジ。

日本、コロンビア、コートジボワール、

W杯予選Cグループの代表ユニフォームに身を包んだ笑顔の三人は

三つの国の国連大使でありました。

昨日の夕刊に載っていた記事。

W杯開幕を前に9日、出場32カ国のほぼすべての国連大使が

それぞれの代表ユニフォームを身につけて国連本部に集合、

選手らにエールを送ったそうです。

日本の吉川国連大使はコロンビアのメヒア国連大使、

コートジボワールもバンバ国連大使と記念写真に収まり、

「それぞれの国民が対戦国への理解を深める好機になる」と

『サッカー外交』に期待を示した、と記事は伝えていました。

NYの国連本部ビルには各国の国旗がはためいていますが、

各国の代表ユニフォームで相互理解を深めようとは粋な企画ですね。

潘基文事務総長も

「スポーツにはわれわれをひとつにする特別な力がある」と語り、

できるだけ多くの試合を見るつもりだと開幕を楽しみにしている様子。

国連事務総長、サッカー好きでしたか。親近感わいちゃいます。

ワールドカップは世界を新鮮な視点で見つめる絶好の機会。

そう、いつのまにか、自分の国を、世界を、

凝り固まった視点、角度、先入観で見続けてはいないだろうか。

昨日、札幌に一番近い港、石狩湾新港の開港20周年を記念する

式典・祝賀会・シンポジウムが開催され、

司会としてお手伝いさせて頂いたのですが、

シンポジウムの基調講演をされた寺島実郎氏のお話にはっとしました。

テーマは「エネルギー地政学の現状と日本経済」。

中東の化石燃料に依存していた世界のエネルギー事情ですが、

ロシアの天然ガス、アメリカのシェールガス生産量の増加などで

大国自らエネルギー供給国へとシフトチェンジが進んでいることなど

資料を示しながら明快にお話して下さいました。

その講演の中でこぼれ話として紹介されたのが

「子供時代、社会の時間に習った世界地図の見方が

日本人の偏った思考の原因になっているのでは」という指摘です。

そう、太平洋を挟んでアメリカ大陸が右に、ユーラシア大陸は左に、

日本はやや真ん中左寄りにある例の「メルカトール図法」。

戦後教育でもっぱら使用されたこの地図が刷りこまれたことが、

海の向こうのアメリカが何だかいつも気になる

太平洋至上主義的な発想につながってきた一因では。

激変しつつあるエネルギー地政学を正しく理解したいなら

世界地図をもっと柔軟な発想、新鮮な視点で眺めてみてはいかがと。

そのような趣旨のお話にとっても納得。

戦後日本はメルカトル図法の右側の太平洋ばかり向いてきましたが、

今や世界の港のコンテナ取扱量は上海、シンガポール、香港などが上位、

東京、横浜、神戸などの太平洋港湾はランキングを落とす一方、

国内の港の外貨コンテナ取扱量を見ても新潟、富山、秋田、金沢、境港など

日本海側の港がぐんぐん伸びています。

石狩湾新港ももちろん日本海物流を担う期待の港。

これからのモノ、ヒト、エネルギーのルートを考える時、

従来のメルカトル的発想では追いつかないということがよ~くわかりました。

地図を逆さにしてみたり、反対から見てみたり、

コロンビア側やアフリカ大陸コートジボワール側から眺めたり。

きっと世界が違って見えてくる。

きっと新しい道が見えてくる。

地球と同じ丸いサッカーボールも

きっとたくさんのことを教えてくれるはずだ。

「ボール図法」で世界を眺める熱い一ヶ月がまもなく開幕する。

(写真は)

地球やサッカーボールのようにま~るい器は

夫がさきの南イタリア出張で購入。

オリーブの模様が太陽眩しいかの地を思わせる。

毎朝、大量に(笑)ヨーグルトを食べる私へのお土産。

って、さすがにでか過ぎないか?

いやいや大きな愛情だ(笑)。

田舎風のミネストローネなど似合いそう。