スイート・スイッチ
レシフェの雨はもう過去。
「過去は変えられないが、未来は変えられる」。
本田圭佑選手語録の中でも印象的な言葉であります。
未来を変えるためにできることを
「今日からやるんですよ、明日じゃなくて、今日、今すぐ」。
昨日のコートジボワール戦で鮮烈なゴールを見せたエースが
大会前に語っていた言葉が蘇ってきます。
悔しいでは語り尽くせない初戦敗退から一夜明け、
現地の日本代表選手たちは次のギリシャ戦に向けて練習開始。
そうだ、反省会はもういい!
ぐちょぐちょ反省しているヒマがあったら、
未来を変える準備をしようではないか。
気持ちのよい汗をかいて心身のスイッチを入れ直そう。
で、そんな戦士の休息に、ここはひとつ、和菓子などはいかがだろうか。
本日6月16日は「和菓子の日」。
かつて旧暦のこの日に菓子を食べて厄を払う「嘉祥(嘉定)」という行事があり、
明治以降廃れていましたが、
1976年、全国和菓子協会によって「和菓子の日」として蘇りました。
今日は全国の和菓子屋さんでキャンペーンや献菓祭などが行われ、
嘉祥饅頭や嘉祥菓子が販売されるお店もあるでしょう。
古来の甘い風習に思いを馳せ、お菓子を味わい、未来に向かう日。
そもそも旧暦の6月は暑さも本格化し、病にかかりやすい時季、
こうした災いを避けるために「嘉祥」の風習が行われるようになりました。
室町から江戸時代にかけてはかなり大がかりになり、
室町時代の武家では宋銭の嘉祥通宝で菓子類を買って食べたり、
揚弓の試合で負けた者が勝った者をもてなしたりしたと言われます。
ん?敗者が勝者を和菓子でもてなす?
青きサムライがアフリカの勇者を饅頭でもてなす日ってことか。
ドログバが饅頭をほおばる図はなかなか想像できないけど(笑)、
和菓子の甘さは傷んだ心身をほっと和ませてくれる優しさがある。
イトゥの合宿地に嘉祥饅頭差し入れしたい気分。
絶え間なく降リ注ぐ熱帯の雨、湿度80%近いピッチ、
6月のレシフェの気候は処熱対策も万全だったはずの選手たちの足を重くさせた。
この時期の蒸し暑さからくる病や災いを滋養ある和菓子で乗り切ろうという
先人たちの知恵に今こそあやかろうではありませんか。
江戸時代、幕府はこの日、五百畳の大広間に
羊羹、饅頭など2万個の和菓子を並べ、
挨拶に参上した諸大名や旗本に振る舞ったとか。
サムライも甘いお菓子で仕事のスイッチを入れていたのだ。
この際、良さげなものには、何でもすがろう。
週初めの月曜日、いまだ黒星スタートのショックを引きずる諸兄には
三時のおやつに「和菓子」をおすすめいたします。
スイート・スイッチでギリシア戦へGO!
(写真は)
江戸幕府の嘉祥の儀式には
大福餅の原型「大鶉餅(おおうずらもち)」も振る舞われました。
ちょっと塩気のきいたあんこが私好みの「谷中岡埜榮泉」。
この風情溢れる建物がたまらない。
お侍さんも寄り道したくなるかもね。
さあって、和菓子でも食べて、元気出そうっと。

