町のれん

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北の港町

働くひとたちの

おなかを心を

美味しく温める

町のれん

東京オリンピック

高度成長

昭和から平成そして令和へ。

港町小樽に

愛され続ける味がありました。

昨日、コメンテーターとして出演させて頂いたHBC「今日ドキッ!」の特集は

「ザ・ロングセラー 愛されるにはワケがある~小樽・桂苑」。

古くから小樽で愛される「あんかけ焼きそば」が人気の老舗、

今年で創業61年を迎える「中華食堂 桂苑」を取り上げました。

小樽駅から港へ降りる坂道の途中にある「小樽都通り商店街」、

地元の人々で賑わう商店街の中ほどにあるのが

1964年創業の「中華食堂・桂苑」です。

一番人気は小樽のソウルフード「あんかけ焼きそば」。

お客さんの半数以上が注文する創業当時からの看板メニュー。

ラードで香ばしく炒めた中太麺に豚肉、もやし、人参、白菜、きくらげ、海老など

9種類の具材を炒め特製スープと調味料を加えて仕上げた固めのあんかけが

とろ~り、どろ~りとたっぷりかかったボリューム満点の一品です。

厨房に立つのは2代目店主の澤田初さんと弟の忍さん。

口数少なく、阿吽の呼吸で黙々と鍋を振るうお二人の様子はまさに職人です。

「桂苑」の歴史は80年前、初代の父満雄さんが今の店の隣にあった中華料理店で

料理人として働き始め、その後独立、1964年、東京オリンピックの年に

妻の富美子さんと「桂苑」をオープンしたのが始まりでした。

当時から港町小樽の人々に人気だったのが「あんかけ焼きそば」。

具材たっぷりの固めのあんと腹持ちす中太麺の組合せは

寒い北の港町で働く人たちのお腹を心を温めてきたのでした。

いつしか小樽のソウルフードとなり、

今では「小樽あんかけ焼きそば親衛隊」なる愛好家グループも結成され、

町おこしのおいしいツールにもなっているのですね。

「桂苑」でも「子どもの頃から食べていた」と40年、50年通う常連さん、

3代に渡って訪れる家族、遠くからやってくる人たちなど

誰もが、熱々のあんかけ焼きそばをはふはふ美味しそうに頬張っていました。

いいなぁ、これぞ、町中華、だよねぇ~。

と、VTRを見ながらお腹がぐぅーぐぅー鳴っていた私ですが、

ん?おや・・・?もしかして・・・?あーっ!きっと、そうだ!と

ある発見をして、テンションが上がったのでした。

いったい、映像の中の何を見て?

それは、縄のれん。

冒頭にお店の入口に掲げられた「桂苑」と黒字で染め抜かれた縄のれんを

カメラがくぐっていく映像があったのですが、

その後のVTRにあった子ども時代の2代目兄弟と初代夫婦が映った写真には、

なんと4人の後ろに、同じ(多分)縄のれんが映っているではありませんか。

昭和の高度成長期、お店もぐんぐんと繁盛し始めた頃でしょうか、

縄のれんの「桂苑」の文字はまだ黒々とくっきり見えます。

そしてVTR冒頭の現在の縄のれんは年季が入り、文字もかすれ気味、

いい感じにくたびれたその様子は、たくさんのお客さんがお腹をすかせてくぐり、

「ご馳走さん、美味かった」とまたくぐってきた61年の歴史を

静かに物語っているようで、めちゃくちゃ感動しました。

町に根づいた中華料理屋さんを愛をこめて「町中華」と呼びますが、

「桂苑」は間違いなく、小樽で愛され続ける町中華、

そして、名物のあんかけ焼きそばとともに、

年月を刻んだあの縄のれんもまた小樽の街の大切な歴史遺産だと思う。

そうだ、愛をこめて「町のれん」と呼ぼう。

愛され続ける店には、幾人もの人々がくぐってきた「のれん」がある。

「桂苑」のあの縄のれんをくぐって、「あんかけ二つね!」と注文したくなる。

熱々のあんかけ焼きそばを頬張れば小樽の街がますます好きになりそうんだ。

町のれん。

愛されるワケを物語る静かな証人だった。

(写真は)

ロングセラーには

愛されるワケがある

えびせんは韓国でも花開く

韓国版のちょい辛えびせん