マイ・フェイバリット・レコード

ピンク・レディーの「UFO」、

QUEENの「オペラ座の夜」に

トシちゃんの「ハッとしてGOOD」ねぇ~、

わかるわかる~、初めて自分で買った「レコード」、ですよね~。

慎重に慎重に真新しいレコードに針を落とした瞬間、

懐かしい思い出が一気に蘇ってきます。

今朝のめざましテレビの「あるある」コーナーの特集は「レコード」。

「レコードの回転数を間違ってかけた思い出」とか

「傷ついてイイところで針飛びした思い出」とか

レコード世代の「あるある」が取りあげられていましたが、

冒頭の街角インタビューで出てくるタイトルが何より懐かしかった~。

「え~っと・・・何だっけ・・・、カ、カルボナーラ、じゃなくって

そーそー、カルチャークラブ!」とか。

「カーマは気まぐれ」がイタリアンになっちゃった。

わかるわかる、近頃物忘れが気になる同世代(笑)、

あの頃よく聴いたカルチャークラブも、そう、レコードだったんだよね。

あれは小学校の6年生か中学生になったくらいだったかなぁ。

私が初めて自分で買ったレコードは、ちょっと意外なセレクト。

映画「サウンド・オブ・ミュージック」のサントラ盤であります。

スクリーンで観て大感動、あの名曲の数々をもう一度聴きたくて、

室蘭のレコード店でおこづかいかお年玉をはたいて買ったんだった。

今でも登場人物のイラストが描かれた

レトロなベージュ色のジャケットが目に浮かびます。

主人公のマリアが大草原で歌い踊るシーンであります。

「エーデルワイス」「ド・レ・ミの歌」「私が好きなものたち」などなど

英語の歌詞カードと対訳に首っぴきになりながら

何度も何度も、繰り返し繰り返し、聴いたものでした。

(あ、そーか、英語が少し読めたってことは、中学生だったかもね)

当時の私が惹きつけられたのは、曲のメロディの素晴らしさはもちろん、

その英語の歌詞の音の美しさでした。

特にマリアを演じたジュリー・アンドリュースの発音は実に美しかった。

その歌唱力もさることながら、

英語を覚えたての少女にもきちんと聴きとることの出来るクリアな発音。

音を崩したり、飛ばしたりしないで一音一音大切に発音される英語が

30回転のLPレコードから本当に美しく聞こえてきました。

彼女が発音する「hill」を聞いて、「L」と「R」の発音の違いがよくわかったし、

「favorite(お気に入り)」のなど、まだ習っていない単語も覚えられた。

滑舌の美しい英語は、聞いているだけで、なんだか快感だった。

なかでも大好きな曲「My Favorite Things(私の好きなもの)」は

英語の語感が本当に美しくてうっとりしたものです。

「薔薇に滴る雨滴 小猫のひげ・・・」

お気に入りのあれこれを並べていくその歌詞は日本語訳にしても、美しい。

「白いドレスに青いサテンのサッシュを結んだ女の子」という部分

「blue satin sashes」のあたりの「s」の連続音の美しさ。

英語も日本語も一音一音を真珠の一粒のように慈しみ、

大切に発音することの大切さ、

知らず知らずに今の仕事の根本につながるコアを

マリアに教わっていたのかもしれません。

初めて自分で買ったレコード、

初めて言語の美しさを教えてくれたレコード、なのに・・・

あの「サウンド・オブ・ミュージック」のサントラ盤、

どこにいったんだろう。

自ら捨てた記憶はないけれど、

進学、就職、何度も引っ越ししているうちに

世の中がすっかりCD時代へと変遷していくうちに

ひっそり姿を消してしまった、マイ・フェバリット・レコード。

美しい音の記憶だけは、心のレコード棚にそっとしまっておこう。

(写真は)

黒猫のひげ・・・は逆光で見えないけど、

私のお気に入りの場所のひとつ、

那覇の市場の裏通り、

確か「パラダイス通り」とか何とか、

そんな楽園な名前がついていたような気がする。

ぱたっと人通りの絶えた市場の裏通りに佇む黒猫、

何だか哲学者に見えてくる。

南国の魔法か・・・。