ごぼう役者

昨夜は今季初の女子会忘年会。

メンバーは徒歩圏内のご近所同士とあって

歩ける距離にあるお料理自慢の小さなお店に集合。

美味しいお料理とお喋りであっという間に時間が経ちました。

え~っと、小さなお店と書きましたが、

実はずいぶん大きなお店になってました(笑)。

以前は京都の裏通りにひっそりありそうな隠れ家的なお店だったのですが、

近頃、少し離れた場所に移転、テーブル席も増えて、すっかりお色直し。

でも季節の食材を上手に使ったおばんざいなど

美味しいお料理は変らず、というか、更にパワーアップしていました。

和野菜のラタトィユ、切干大根のきんぴら、鳴門金時のブルーチーズ和え、

〆鯖のカルパッチョに真だちのバター焼き、

あんぽ柿と生ハムの春巻きにオリーブの肉詰めフリット・・・

ねえ・・・料理名を聞いただけで美味しさがわかるでしょ?

ちっちゃなオリーブの実にちまちま根気よく肉詰めするなんて

家では絶対作らない、ていうか、そんな発想すら出てきません。

ウチの台所から想定外の味に出会える。

お外ごはんの醍醐味ですよね~。

そして昨日の堂々の主役は「ごぼう」さんでした。

直径3cm以上はありそうな太いごぼうを丁寧にだしで炊き、

味噌風味のソースをとろりとかけ、仕上げに揚げ卵を載せた一品。

サーブ用にナイフとフォークが添えられています。

メインの肉料理を切り分けるように立派なごぼうを取り分けて

さあ、いただきます。

う・・・うまい・・・&あ・・・甘い・・・♪

何だ何だ?このごぼうは、タダモノではないぞ。

お店の人に問えば「わだのごぼう。です」とのこと。

「わだのごぼう」?

帯広のカリスマ農家「和田農園」で栽培されている人気のごぼうでした。

十勝平野のほぼ中央で100haの畑を有する「和田農園」、

「わだのごぼう」はその40haで作られ、その知名度は全国区。

果物よりも甘いごぼう、なんだとか。

一般的なごぼうの糖度は7~8度ですが、

「わだのごぼう」はその2倍以上、中には20度を超えるものもあるとか。

フルーツを超えるほど甘いごぼう、ごぼうジュースで飲めるらしい。

広々とした十勝平野ですくすく育った健康優良児のようなごぼう。

ミネラルバランスの良い、ふかふかの土にするため、

魚粕や昆布、米ぬか、菜種粕など海や山の幸を混ぜこんだ土壌を揺りかごに、

農薬を極力使わない特別栽培で育てられます。

まさに手塩にかけて愛情たっぷりに育てられたお野菜であります。

お皿に堂々と横たわる姿はスペアリブにも負けない存在感。

その野性味を残した風味と香りの高さ、旨み、甘味、

立派に本日のメイン食材のお役目を果たしておりました。

ごぼうは本当に力強い野菜。

ごぼうの野生種はヨーロッパ北部、シベリア、中国東北部に広く分布し、

ごぼうを初めて利用したのは中国人ですが、もっぱら薬用で

食用として利用するのは日本だけ。

ヨーロッパ人も料理するのに匙を投げたと言われる手ごわい野菜を

だしの旨みや下ごしらえの技で手なずけた日本人の料理力は、やっぱり凄い。

ごぼうの葉は3度以下になると枯れてしまいますが、

耐寒性があり、死んでしまうことはないそうです。

そういえば、京野菜の「堀川ごぼう」も

豊臣家滅亡後のお濠の塵芥から芽吹いたという逸話もありましたね。

タフで健やかな土の香りいっぱいの野菜「ごぼう」。

きんぴらなど渋い脇役だけじゃない、堂々、主役を張れる看板役者、

ごぼう役者は実力派の芸達者。

年末年始のメイン料理に抜擢♪も、ありかも。

(写真は)

威風堂々の「わだのごぼう」。

料理人さんたちがこぞって使いたがるのも納得。

オファーが目白押しの売れっ子役者です。