おばけと春

早いもので今日で一月もおしまい。

明日から二月如月でございます。

ついこの間、お正月を迎えたような気もするのに、

年々歳々、月日がターボエンジン並みに過ぎ去っていきますなぁ。

そういえば日が暮れるのもめっきり遅くなったような気もする。

明るい春が少しずつ少しずつ近づいてきています。

スーパーの店先は現代の歳時記。

今はバレンタインのチョココーナーに節分の豆コーナー、

雛祭り用のちらし寿司の材料を並べた一角もあって、

目には見えねど、ああ、春も近いのね~っと気づかされます。

そうそう、まもなく立春、その前日の立春イブは節分。

お豆の用意もしなくちゃね~。

でも息子も遠い大学に巣立った今、夫婦二人で豆まきもね~(笑)。

子供がいないと、いまいち盛り上がらないしなぁ~なんて思っていたら、

ありましたありました、楽しい「おばけ」の習慣が。

今朝の朝刊別刷りの「節分」特集で

「お化け」で鬼をだます楽しい風習が取りあげられていました。

旧暦の年越しにあたる節分の夜は中世の陰陽道では

陰から陽に変わる境界性の最も高い日で、

普段姿を隠している鬼や妖怪が出現しやすいとされていて、

平安時代から始まった厄除けが室町、江戸時代に豆まきの風習として

庶民の間にも広がっていったそうです。

そして豆まきと同じように京都の町衆に間で厄除けとして行われていたのが

「お化け」や「おばけ」と呼ばれる風習です。

仮装で鬼の目をだまし、難を避けようというならわしで、

異性の格好をしたり、年配の女性が少女の桃割れ髪を結ったりして

寺社に参拝、厄除けを願ったとか。

その後の時代の流れで庶民の「お化け」は廃れていきましたが、

祇園の芸妓衆などの一部の習わしとして今も伝わっています。

そうそう、映画「舞子はレディ」でも「おばけ」の場面がありましたっけ。

閑散期の2月、冬の風物詩として、

京都の伝統文化である「おばけ」を復活して人を呼び込みもうと

最近では色々盛り上げる動きも出てきているそうです。

京都島原の太夫さんたちがあんみつ姫やレディー・ガガに扮して

寺社を練り歩き、外国人観光客にも大受け。

全国から参加者を募るイベントもあって、大盛り上がりだそうですが、

お公家さんや舞妓さんに混じって、中にはアニメキャラやモンスターも登場、

「京都に似合いまへん」という意見もあるとか。

確かにね~、楽しそうではありますが、

それこそコスプレと「おばけ」の境界性があいまいになりますわね~。

そんな試行錯誤の京都をよそに、節分の「お化け」ブームは

東京・浅草や大阪・北新地、神戸・有馬温泉など各地で

地域を盛り上げる仮装イベントとして広がりを見せていて、

着々とコスプレ歳時記に組み込まれていきそうな勢い。

え~っと、秋はハロウィン、春は節分の「お化け」ってこと?

日本人って、本当につくづくコスプレ好きなのね~(笑)。

考えて見れば「お化け」が始まった江戸時代は

身分や性別による垣根は今よりずっと強固だったはず。

そんな時代に一年に一度、社会の規範を取っ払い、

普段の枠をはずれた格好が許された節分の「お化け」は

庶民にとって格好のカタルシスだったのかもしれません。

女性が男性に扮したり、年配の女性が若い娘の髪型を結ったり。

う~んと、私がJKのミニスカ制服着るみたいなもんか・・・。

確かに・・・「お化け」だ(笑)。

鬼も妖怪も尻尾まいて逃げていくに違いない。ははは。

白い雪の向こうから、

春はお化けと一緒にやってくる。

(写真は)

永井荷風が愛した浅草の「アリゾナキッチン」。

その東京浅草では今年も2月7日に

「大江戸よしわら節分お化け 異装コンテスト」なる

イベントが開催されるようです。

今年のテーマは「化身」、洋ものはNGとか。

どんなお化けが集合するのでしょう。

そういえば荷風先生は粋なお姐さんたちに大層モテました。

このお店にもキレイなおねえさんたちと連れだって訪れたとか。

平成の節分の「お化け」も面白がってくれたかも、ね。