桜坂のひぐま

今も昔も沖縄の最先端が集まる那覇の街。

夏の沖縄旅の3日目、レンタカーはお休み、

朝からのんびりゆったりぷらりぷらぷら那覇散歩。

眩しい南国の日差しが旅人のモチベーションを上げてくれます。

さあ、国際通りから少しそれたお気に入りエリアをそぞろ歩き、

お洒落だけど気取らない素敵なお店がいっぱいの、

脇道「すーじぐゎー」散歩を続けましょう。

目覚めたばかりの壺屋やちむん通りで

美しい「白化粧」と「黒秞」に沖縄伝統の「線彫り」が施された

「一口ビア」シリーズの器を買い求め、

夏の日差しが白く反射する石畳道を戻り、小さな坂道に足を向けます。

国際通りや牧志公設市場のはずれにあたる「桜坂」エリア。

大好きなお散歩スポットです。

かつて「那覇の奥座敷」と呼ばれた「桜坂」は

米国統治下当時、数百軒もの飲食店が並んでいた歓楽街。

店の数は減ったものの、今も町並みには昔ながらの雰囲気が残ります。

味わいのある昭和レトロなネオンや赤提灯が連なる一方、

お洒落でスタイリッシュなバーやカフェ、クラフトショップも多く、

国際通りから少しそれて、くねくねと細い「すーじぐゎー」を

てくてく歩いてお散歩がてら訪れるには絶好のエリア。

リピーターが多く「こなれ度」が高い場所でもあります。

かくいう私も那覇滞在中は何度も訪れちゃう「桜坂」ファン。

この小さな坂道をてくてくぷらぷら歩くだけで、

那覇という街の歴史と文化と最先端情報が直に感じられるのです。

そんなエリアのシンボルとなっているのが「桜坂劇場」。

1952年、芝居小屋「珊瑚座」から始まった映画館が一度閉館、

2005年に三つのスクリーン、カフェ、

そしてクラフトショップが揃う文化発信基地としてオープン、

沖縄の「今」と「文化」と「歴史」を実感できるスペースは居心地抜群、

時間があったら日がな一日ここで過ごしたくなります。

平和通りからその「桜坂劇場」に向かって坂道をのぼる手前、

右側に小さな小さな路地が伸びています。

自転車の脇には午前中から眠そうな猫が丸まっている。

白と黒のブチのにゃんこ、来るたび毎回見かけるなぁ。

きょうは友達は一緒じゃないの?

桜坂の主らしき猫ちゃんに朝の挨拶を交わした目線の先に、

あったあった、心和む黄色い庇が可愛いお店。

琉球張子のお店「玩具ロードワークス」です。

旧暦の5月4日、「ユッカヌヒー」のお祭りの玩具市で売られていた

子供たちの健やかな成長を願う沖縄伝統のおもちゃ。

時に流れと共に作り手も減り、消滅しかけていたその琉球張子を

博物館に通って収蔵されていた現物を参考にしたり、

日本各地の張子工房を訪ねたりしながら現代に蘇らせたのが

この工房を主催する豊永盛人さんでした。

小さなお店には伝統的なモチーフから

豊永さんの現代的なセンスが光るユーモラスなオリジナル作品が並び、

訪れる人をいつも笑顔にしてくれます。

今回はどの子を連れて帰ろうかな~。

沖縄を訪れるたびに買い求めてきた琉球張子たちが

札幌の我が家の窓辺に並んでいるのですが、

さあ、たくさん並んでいる張子クンたち、札幌へ行きたい子は誰かなぁ?

おっ?目が合ったね~、食パンの上に乗った黄色いハト君。

「玩具ロードワークス」のロングセラー「鳩パン」君です。

よし、キミに決めた、一緒に札幌に行こうね、

仲間たちもいっぱいいるよ、北の街も楽しいよ。

ん?新作?キュートな鳩パンを手にとった向こうに

初めて見るような・・・いやしかし、どこかで見慣れたようなお姿を発見。

おおお~、何と、「羊」に「ひぐま」!

琉球張子・北海道シリーズではありませんか。

「ひぐま」君に至ってはご丁寧に鮭を口にくわえている(笑)。

那覇のディープゾーン、桜坂の路地にひぐまが棲息していた。

那覇の雑踏で北海道弁を聞いたような不思議な感覚がするっしょ(笑)。

琉球張子、子供たちを笑顔にするために生まれたおもちゃ。

今も昔もコンセプトは変わらないんだなぁ。

ユーモラスで温かくて、見つめていると自然と頬が緩んでくる。

伝統的だけど古くさくない、愛嬌たっぷりだけど決して漫画にはなっていない。

豊永さんの琉球張子はアートと民具が絶妙にブレンドされている。

小さな子供からお年寄りまで世代を問わず誰もが惹きつけられる所以だろう。

誰かに小さなプレゼントをしたいとき、

沖縄のココロをお土産にしたいとき、

桜坂のすーじぐゎーをさらに狭い路地を右に入ってみて下さい。

黄色い庇と沖縄の起き上がり小法師「ウッチリクブサー」の看板が目印。

ずーっと忘れていた

小さな子供の頃の幸せな気持ちを

思い出せてくれる温かな空間。

心がちょっと疲れた時にもおすすめの

癒しサプリメントな場所でもあります。

(写真は)

ね?

一目見ると、おウチに連れて帰りたくなるでしょ?

右側にあるのが「桜坂のひぐま」(笑)。

「玩具ロードワークス」のお店を出て、坂道に戻り、

「桜坂劇場」に向かって歩き始めた視線の先に・・・

お、おおお~、スタイリッシュな都市型ホテルが突如出現した。

そうだ、去年から工事中だったっけ。

折しも明日オープン「ハイアットリージェンシー 那覇 沖縄」であります。

日本国内6番目、沖縄発のハイアットリージェンシーブランド。

地上18階建て、那覇市内では最大級の高さを誇るとか。

「那覇の奥座敷」にエレガントな都市型ホテルができたのね~。

「昔ながら」と「最先端」が同居するディープで高感度な「桜坂」エリア、

ますます目が離せません。