笑う島
笑う島には福来る。
賑やかな那覇国際通りに誕生した新名所。
365日毎日笑いが爆発する「ワレー(笑い)」の場は
誰もが自由に心を解き放つ魂の解放区。
沖縄の笑いの真髄を涙が出るほど体感しました。
夏の沖縄旅3日目は
レンタカーを駐車場に休ませて、
日がな一日、てくてくのんびり足の向くまま気の向くままの那覇散歩。
朝から昔懐かしい風情が漂う壺屋やちむん通りの石畳道や
レトロな街並から沖縄文化を発信する桜坂エリア、
高感度なショップが点在する浮島通りなど、
脇道、横道、狭いすーじぐゎーをきままにぷらぷら。
「浮島ガーデン」の絶品島野菜マクロビランチを楽しんだ後は
県庁前のこだわりの帽子専門店「analogue」で
お気に入りの帽子も見つかりました。
浮き浮き気分で時計を見ればまもなく午後3時半。
よ~し、ちょうど良い時間、
さあ、本日午後のメインイベントの会場に向かいましょう。
夏の日曜日、さらに賑わいを増してきた「奇跡の1マイル」国際通りへ。
めざすは沖縄の笑いの新名所。
今年3月、国際通りの旧三越跡「HAPINAHA」にオープンした
「よしもと沖縄花月」であります。
東京、大阪で人気実力派芸人はもちろん、
沖縄で活動する若手芸人まで勢ぞろいして毎日公演。
特に目玉が沖縄の文化や風習を素材にした「おきなわ新喜劇」。
沖縄出身のガレッジセールのゴリさんが起爆剤となり、
地元芸人たちとともに3年前に立ちあげた、
「沖縄文化を笑いながら学べるショー」です。
以前、沖縄の笑いを題材にしたTVドキュメンタリーで
ゴリさんの故郷愛、「おきなわ新喜劇」への熱い思いを目の当たりにし、
機会があれば絶対見てみてみたいと思っていたところ、
旅の初日、夕食帰りに国際通りをお散歩中、
「よしもと沖縄花月」前を通りかかったのでした。
「ほよ?三越がいつの間に、よしもとに?」まずは建物の変化にびっくり、
ついで華やかに張り出されていた公演スケジュールを見る。
「およよ!おきなわ新喜劇って・・・もしかして、あのゴリさんの?
あーっ!ゴリさんのだー!、この土日ガレッジセール出演だー!」。
迷わず、その足で3階の劇場窓口へ。
晴れて日曜日の16時公演のチケットをゲットしたのです。
かくして人生初のお笑いライブ体験&「よしもと」体験、
人生初の「おきなわ新喜劇」体験と相成りました。
劇場はキャパ200席、そこに吉本の人気芸人が日替わりで出演、
続いてゴリさんたちのおきなわ新喜劇が展開される形式ですが、
実際に劇場に入ってみてびっくり、「近っ!」。
客席と舞台の距離が物凄く近い。最前列からわずか1m。
2列目の私の席からでも手を伸ばせば芸人さんに触れそう(笑)。
超至近距離で日本最高峰の笑いを沖縄で堪能できるのです。
日曜午後の公演はびっしり満席、満員御礼。
沖縄の若手芸人の「前説」から大いに盛り上がり、
前半は吉本人気芸人のお笑いライブ、トリは「笑い飯」、さすがの芸。
そして休憩をはさみ、舞台転換、いよいよ「おきなわ新喜劇」が開幕。
お馴染みのよしもと新喜劇に沖縄の歴史、文化、風習をドッキングした
沖縄だけの、沖縄ならではの、沖縄オンリーの新喜劇。
6月7月のお題は「?泡盛!」。
ウチナーが愛してやまない泡盛を造る老舗の醸造所が舞台。
ゴリさん扮する怪しい(笑)日系ブラジル人「ゴリデジャネイロ」など
さまざまな登場人物が琉球に渡って600年の泡盛をめぐって、
ドタバタ劇を繰り広げます。
15秒に1回は笑っていたような気がするほど、笑った笑った。
観客がお腹の皮をよじるほど笑わせながら、
沖縄の方言、風習、文化、歴史を織り込み、
島酒への誇り、本州企業による買収劇への対抗、
そして恋の行方まで軽やかに描き出す「おきなわ新喜劇」の凄さ。
沖縄は笑いの島。
王朝文化である琉球舞踊には「醜童(しゅんどう)」という笑いの舞踊があり、
一般民衆の娯楽として「沖縄芝居」が長く愛されてきました。
戦後の混乱を経て新たな劇団が多数旗揚げされ、
中でも一世を風靡したのは「ぶーてん(舞天)」こと小那覇舞天、
アメリカ軍の収容所で三線を引き、
即興の歌や滑稽な替え唄で傷ついた人々の心を慰めたと言われています。
その弟子の「てるりん(照林)」こと照屋林助は
前川守康とともに「ワタブーショー」というパフォーマンスで、
人々の心の奥底に秘めているような気持ちを歌や漫談にして代弁、
戦後の人気者となっていきます。
沖縄の笑いを追ったドキュメンタリーでこうした歴史を知ったのですが、
今、目の前に繰り広げられる「おきなわ新喜劇」のドタバタ劇にも
一言言うたびに笑いをとる怪しい(笑)ゴリデジャネイロにも
不屈の沖縄の「笑い魂DNA」が受け継がれているのだと感じました。
賑やかな国際通りのど真ん中に
365日毎日ウチナーグチで笑わせてくれる笑いの殿堂があります。
舞台と膝がくっつきそうば濃密な空間では、若い地元芸人さんも、
今や沖縄文化の牽引者であるゴリデジャネイロことゴリさんも
純度の高い沖縄の言葉や文化に大いなる誇りを抱き、そして愛し、
「俺たちのウチナーグチ」はかなり面白いぜ、と
お客さんを徹底的に楽しませてくれます。
笑って、笑って、気がついたら、
沖縄がもっともっと好きになっていた。
「おきなわ新喜劇」、ハマった。
ゴリデジャネイロに
また、会いに行こう(笑)。
(写真は)
国際通りの新名所。
「よしもと沖縄花月」にて。
お笑いライブ初体験が沖縄とは、素敵だった。

