冬のよもぎ

まんじゅうに歴史あり。

山あり谷ありの波瀾万丈を乗りこえて

故郷室蘭のソウル和菓子が蘇りました。

おかえりなさい、「草太郎」。

「はい、今日のお土産」。

北海道つぶあん党党首である夫の鞄から姿を現したのは

緑色の袋に包まれたおまんじゅう。

「あっ!草太郎だ!復活したのね~!」と欣喜雀躍の妻、

「ふふふ、札幌ではまだ販売されていないからね~、

ま、プレミア草太郎だね、懐かしいでしょ~」、

得意げに鼻をふくらませる夫(笑)。

確かに、復活「草太郎」、食べてみたかったんだ~。

当ブログでも取りあげたことがありますが、

「草太郎」は室蘭銘菓として人気があったヨモギ入りのお饅頭。

元々は1950年創業の町のお餅屋さん自慢の草饅頭でしたが、

航空会社の機内菓子に採用されたことをきっかけに

全国にファンを広げ、お店の名前も「草太郎」に変更、

立派な路面店やデパ地下にもテナントを構えるまでに。

しかし、スイーツ業界の競争激化で経営状況が悪化、

今年1月に会社は自己破産、

「草太郎」は甘党の前からそっと姿を消していたのでした。

だがしかし、お菓子の神様は「草太郎」に微笑んだ。

室蘭伝統のお饅頭を復活させたいという元従業員らの願いを受け、

東京の食品販売会社が「草太郎本舗」を設立、事業を継承。

再開に向けて元職人や従業員など約20人を雇用、

伝統の匠の技も引き継ぎ、日の出町の元の本店で生産を開始、

先月31日、およそ10カ月ぶりに

復活「草太郎」が販売されたのでした。

「待ってました~!」。

室蘭っ子全員の気持ちです。

当面は1日5000個製造、本店や室蘭市内のスーパーなどで販売、

いずれ札幌での販売予定もありますが、今のところは室蘭限定。

夫の鼻がふくらむのも、むべなるかな(笑)。

つぶあん党党首ルートで(笑)入手した貴重な復活「草太郎」、

ありがたくいただきましょう。

外袋は白地に緑の旧デザインから優しい草色に一新。

「室蘭銘菓 草太郎」と晴れ晴れと銘打たれ、、

その横には「爽やかなヨモギの香り 北海道産の小豆たっぷり」と

控えめにキャッチコピーも入っています。

そして左下にはしっかり「つぶあん」との表記も。

つぶあん党の組織票に訴えるなぁ(笑)。

袋を開けて、中のお饅頭を取り出す。

あら、心なしかサイズが上品になったかしら?

まずは一口。

な・・・懐かしい・・・・!

これよ、これこれ、この味よ~。

しっかりと鼻腔に抜けていくヨモギの香り、

柔らかいベーグルのような独特の生地の食感。

小豆の風味がいきた存在感のある粒あん。

子供の頃から食べていた大場もち店時代と変わらない味だ。

色々あったけど、「草太郎」、ホント、おかえりなさい。

「草太郎」のコアであるヨモギは

従来通り、洞爺湖周辺で摘んだものにこだわり、、

小豆や砂糖、小麦粉など材料も道内産で揃えた復活版。

波瀾万丈人生をくぐりぬけるうちに、消費者ニーズもあってか、

昔は大福並みに大ぶりだった昭和時代に比べて、

いささかお上品サイズになりましたが、

懐かしいヨモギの香りや優しい甘さはそのまま。

ちょっとスリムになった昔の同級生に再会したみたいなものか。

販売再開初日、室蘭の本店には

開店1時間前から順番待ちの行列ができ、

「遠くに住む子供や兄弟にも送りたい」、

「お供えは草太郎でないと」などなど

ソウル饅頭復活を待ちわびた人々で賑わったそうです。

おかえりなさい、「草太郎」。

初冬のヨモギ饅頭は、格別の味がした。

(写真は)

草色も新鮮な復活「草太郎」。

ほかのお饅頭とは違う独特の生地がたまらないの。

饅頭×蒸しパン×ベーグル×おもち・・・みたいな?

う~ん、食べてみなくちゃ、わからない(笑)。

一度ご賞味あれ。