センター試験の朝に

56万人の受験生の皆さん、

昨夜はよく眠れたでしょうか。

今日、明日と大学入試センター試験。

いよいよ受験シーズン本番です。

これまでの努力を信じて、頑張れー!

去年より4636人多い56万3768人が受験する予定で、

ちょうど先程、午前9時半から

最初の地理歴史・公民の試験がはじまりました。

今この時間、緊張が圧縮された静寂に包まれる試験会場に

合図とともに問題用紙をめくる音、鉛筆を走らせる音が

一斉に響いていかと思うと、

当事者でもないのに胃がキュ~っとなってくる。

「前の晩、ホットミルク作ってやったんだよね」。

夫は毎年この時期になると、必ず同じ話をします。

センター試験前夜、普段は楽天的な息子もさすがのド緊張で寝付けず、

たまたま気づいた夫が真夜中のキッチンで牛乳を温めて

よく眠れるように飲ませたという感動の逸話。

毎年、この話をされるたびに微笑ましく思うと同時に

妻はややイラッっとする(笑)。

受験生の食事、体調管理、メンタルサポート、スケジュール確認等々、

母親なりにそれなりにず~っと一生懸命頑張ってきたのに、

最後の最後で「大手柄」を父親に持っていかれたような、

そんな妙な敗北感(笑)を感じてしまう。

何で肝心の大事なセンター試験前夜にアタシは爆睡していたのか。

眠れぬ息子に気づきもせずに。

赤ちゃんの頃は身じろぎひとつで飛び起きたのに。

口惜しい・・・受験前夜のホットミルクは、アタシが作りたかった。

だがしかし、受験当日のお弁当だって

「さっと食べられるカツサンドがいい」というリクエストに答え、

前日からカツを準備、胃の負担を考え上質のヒレを使い、

食パンだって2種類用意し、優しい味の卵サンドもプラス、

脳細胞を活性化、幸せ気分になれるよう小さなチョコも添え、

そっと応援メッセージも忍ばせたものだ。

あれほど精魂込めて作ったカツサンドは後にも先にもない。

センター試験のニュースを目にするたびに

何年経っても私たち夫婦はホットミルクやカツサンドを思い出し、

未来に向かって挑戦する我が子を支えた大切な記憶を語り合う。

だがしかし、今朝の新聞にはセンター試験開始の記事より

何十倍も大きな見出しが紙面を占めていた。

「スキーバス14人死亡」「奪われた未来 無念」。

長野県軽井沢町の峠道で起きた余りにも悲惨な事故。

命を落としたほとんどが大学生でした。

大学のゼミ仲間、ラガーマン、春から社会人になる学生さんも

人生の途中で、未来が、突然、断ち切られた。

息子と同じ世代の若者たちを襲った悲痛な運命。

紙面に掲載されたフェイスブックの笑顔の写真に

同じ親として、こぼれる涙が止まりません。

バスを運行していた会社が

ドライバーの健康診断などを怠ったとして

事故の2日前に行政処分を受けていたそうです。

その理由を報道陣に問われた担当者は

「さあ・・・何故かと言われても・・・わかりません」と答えていました。

それは、質問への答えではありません。

どうしてこんな悲惨な事故が起きてしまったのか。

若者の未来を奪った事故の原因は

「わかりません」では済まないのです。

スキー場へ向かったバスに関係するすべての大人たちが

プロとして人間として徹底的に原因を解明しなければなりません。

寒い峠道で未来を断ち切られた尊い命へ。

心から哀悼の念を。

雪景色が涙でぼやけて見える

センター試験の朝です。

(写真は)

ご近所のとんかつ屋さんの厚切りロースかつ。

先日24時間営業のとんかつ屋さんのドキュメントを見て

夫婦そろって急に食べたくなってしまって。

超久しぶりのとんかつは美味しかった、けど、

若者が好きな料理が哀しく見える朝、です。