点と面

そうか、

すべての道はローマに通ずると思っていたが、

ピザの道だけは違うようだ。

真の正統派マルゲリータに出会いたければ

喧騒と混沌のかの地に赴くしかないようだ。

ピザに関するすべての道はナポリに通じる、らしい。

朝刊の日曜版でこう断言していたのは

食と旅行が専門のイギリス人ジャーナリスト、マイケル・ブース氏。

「英国一家、日本を食べる」などの著書でおなじみですが、

好物は何でも自宅で味の再現を試みるという彼にとって

唯一の例外が「ピザ」。

日本滞在中は日本食しか食べない程リスペクトしている日本なのに、

ピザだけは「スポンジのように恐ろしく分厚い生地に

マヨネーズやエビ、アボカドがのっていたり」と「何かがおかしい」と。

ふ~むふむ、独特の日本的進化を遂げたマヨ系ピザ、

あれはあれは美味しいと思うけど、確かにイタリア人はびっくりぽんかも。

しかし、ブース氏によればその本場イタリアでも

ローマのピザは生地が厚すぎたり、具がのりすぎたり、

「どういうわけか二流品だったりする」んだそうだ。

そして結論、すべての道はナポリに通じる。

アマルフィ海岸からベスビオ山を経てナポリへ。

ガイドブックの常連店、行列必至の有名店はもちろん、

片田舎の店から、街道沿いのごった返す食堂まで、

ベスビオ山から80キロ圏内にあるピザ屋は

どこで食べても。それもが格別、本物の味なんだそうです。

「柔らかくコシがある生地は香ばしく焼かれ、

まだくすぶっているカルデラの縁のように焦げて膨れあがっている」。

ひょえ~っ、たまらん、この美味なる表現。

みずみずしいトマトソースに新鮮なモッツアレラとバジル。

美しいイタリアンカラーをいただいたカルデラかぁ・・・。

今や食のレベルに関しては世界一の日本ですが、

真のカルデラピザだけはナポリに行かなければ出会えない、らしい。

窯、薪、小麦粉、水、具材、気温、湿度、風、太陽・・・

そのどれが欠けても世界一のカルデラピザにはならない、らしい。

もし日曜日のランチに食べたいなら、

そうだ、ナポリに行こう、か(笑)。

ミシュランの星やグルメサイトの書き込みなどなど

食のレベルを示す指標は色々ありますが、

「どの店で食べても美味い」というのも大事なポイント。

ナポリ(ベスビオ山80キロ圏内)のピザのように、

沖縄そばは基本、沖縄のどこの食堂で食べても美味いし、

香川のうどん、東京下町の甘味、札幌のラーメンも然り。

美味い店が「点」ではなく「面」になっているのだ。

これこそ、真のグルメ、かもね。

「点と線」は松本清張の名作小説ですが、

グルメ本「点と面」もイケるかも(笑)。

誰か書いてくれないかな~。

なんてね。

(写真は)

バルコニーから見下ろす桜も、いとおかし。

ここ2日間の寒さのおかげで

満開の桜並木の花々も低温保存(笑)。

花の命がぐんと伸びました。

お花見シーズンも延長です。