緑の魔法
爽やかな緑の魔法。
誰も知らない、
もうひとつのオズの物語。
舞台の上の二人の魔女に
素敵な魔法をかけられちゃいました。
きょうから北海道四季劇場で開幕する
ミュージカル「WICKED(ウィキッド)」。
昨夜、一足お先にそのプレビュー公演を観てきました。
2003年にブロードウェイーで初演された人気作は世界4700万人を魅了し、
今も新たな伝説を生み続けています。
劇団四季版は2007年の東京初演以来、のべ194万人の観客を動員、
噂の話題作が桜前線とともにいよいよ北海道初上陸です。
ストーリーはサブタイトルにもある通り、
「オズの魔法使い」の前段となる物語。
おなじみの「善い魔女」と「悪い魔女」の誕生秘話に隠された
愛と友情と信念の闘いが迫力あるスケールで繰り広げられます。
圧巻はミュージカルの「体幹」をなす圧倒的な歌とダンス。
ブロードウェイでも最も難易度が高いとされる作品ですが、
四季のキャストたちの見事なパフォーマンスに
前から2番目の席、腑抜けのように感動しました。
ずっと、口が開いたままだっかもしれない(笑)。
魔法の国「オズ」を表わした舞台上では巨大なドラゴンが雄叫び、
空飛ぶ魔女のほうきが自由自在に空を舞う。
そんなファンタスティックな舞台空間で
華やかな衣装をまとった「オズ」の住人たちが
あっけにとられるほど見事なダンスを繰り広げるのです。
ファッショナブルな衣装は200着800点を超えるとか。
前から2番目、舞台に近い席だったので、
ダンサーの足元も良く見えたのですが、一つとして同じ靴がない。
ヒールのあるブーツ、膝までのロングブーツ、つま先のとがった靴、
中にはバレリーナのようなトゥシューズまで
魔法の国の住人たちは足元も個性豊か、でも素人目にも踊りにくいよね~。
しかし、キャストはプロフェッショナル、
ヒールがあろうとなかろうと、トゥシューズであろうとなかろうと
脚に羽根がはえているかのように軽やかなステップを踏み、
力強いターンをし、空中をジャンプする。
それを支えるのは「体幹」。
舞台に近い席でダンサーの動きを間近に観ると、
彼らの美しいボディラインは決して華奢ではないことがわかります。
しっかり鍛えられた腹筋と背筋、表には表れない無数の深部筋が
鍛錬されたアスリートのような研ぎ澄まされた肉体となっているのです。
あれほどに背骨を自由自在に操るには
あれほどに高く足が上がるには
あれほどに素早く回転するには
間違ったダイエットのような細いだけのヤワな体ではできない。
動ける肉体は、美しいなぁ。
宙を舞う天使のように繊細な指先の動きを可能にしているのは
どんな衣装、どんな靴を履いていても揺るがない「体幹」。
それって、心の持ちようにも通じるのかもしれない。
緑色の肌を持つエルファバと人気者のブロンド娘グリンダ。
性格も価値観も対照的な二人の魔女が紆余曲折を経て、
深い友情で結ばれていくミュージカル「ウィキッド」。
圧倒的な舞台芸術、歌とダンスに酔いしれながら、
「違う」ことを受け入れるためには
しっかりした己の土台が大事なんだなと気づかされます。
「良い」「悪い」と単純に物事を二元化しないで
自分の頭と心と魂を総動員して想像し、考え、悩むこと。
もうひとつの「オズ」の物語から教わったような気がします。
劇団四季ミュージカル「ウィキッド」。
北海道四季劇場で今日から開幕。
桜の季節に緑色の魔法にかかってみませんか。
(写真は)
プレビュー公演の劇場外観を撮影したはずが・・・
魔女の魔法にかかっちゃったのか、
なぜか写っていなかった(笑)。
代わりに劇場のリーフレット各種を。
ね?なにもかも緑、でしょ。

