太陽と黒糖と塩と水
ラガーマンの青春は
南国の太陽と黒糖と塩と水でできていた。
灼熱の芝生のグラウンドに
若い肉体がぶつかりあう音が響く。
真夏のスクラムはどこまでも熱かった。
夏の沖縄でラグビーを見れた。
いや、アナウンサー的には「見られた」、ですが、
昨日発表された文化庁の「国語に関する世論調査」結果では
もはや「ら抜き」言葉が多数派になったらしい。
「出れる」「見れた」など「ら抜き」言葉を使うと答えた人は48.8%、
ほぼ半数に達していることが明らかになったとの朝刊記事を読んで、
ちょっと驚くと同時に、やっぱりね~との思いも。
言葉は生き物。時の流れとともに変化していくのは必定。
単純に嘆く前に変化の背景を考えるのも大事なこと。
調査を担当した文化庁国語課の担当者によれば、
「尊敬」や「受け身」の意味も含む「られる」から「ら」を抜くことで
「可能」の意味だとわかりやすくした「合理的変化」とも考えられるとのこと。
つまり、「見れた」=「見ることができた」で
「見られた」=「ご覧になった」or「(誰かに)見られた」。
コミュニケーションの道具である言葉は、
時代とともに使い勝手の良い方向へ変化していくもの。
アナウンサーのような「使い手」はその変化の「度合」を見極めることが
これまで以上に大切な作業となってきそうです。
朝刊を読みつつ、気を引き締める秋分の日の朝でありました。
で、夏の沖縄で大学ラグビーを見られました(笑)。
夏の沖縄旅2016リポート、旅の後半・本島編最終章。
明日は沖縄を離れる前日、那覇をぶらり散歩した後、
レンタカーは歴史と異文化がミックスする中部エリア宜野湾市へ。
普天間基地のメインゲート前で30年続く食堂「マイハウス」で
とびきり辛くスパイシーな「EXTRA SPICY CURRY」で汗をふき飛ばし、
やってきたのは沖縄国際大学のキャンパス。
たまたま知り合いから大学ラグビーのリーグ戦が行われると聞いて、
スポーツファンとしては真夏の沖縄で青春ラグビー観戦も乙なものと
宜野湾市まで車を走らせてきたのでした。
真っ青な夏空に美しいキャンパスが広がる通称「おきこく」。
沖縄国際大学は1972年設置の私立大学で
前身はアメリカ統治時代に設立された国際大学が母体。
2004年の米軍ヘリ墜落事件は記憶に新しいところですが、
炎上した一号館は2006年に再建工事が竣工しています。
毎年事故が起きた8月13日には「普天間基地から沖縄を考える集い」が
大学主催で開催されています。美しいキャンパスは観光スポットではわからない
沖縄の現代史を物語る場所でもあるのでした。
「あのぉ、ラグビーのリーグ戦を観にきたんですけど」と
正門前の守衛さんに訊ねると「はいはい、門を入ってまっすぐね、
駐車場があるからそこに停めてね」と親切に教えてくれました。
日曜日の大学キャンパスはジャージ姿の部活の学生さんが目立ちます。
うふふ大学キャンパスを訪れるのって、なんだかテンションがあがる。
限りなく過去になった青春の思い出が一気に蘇るせいか(笑)。
お~っと、門から入ってすぐのところに大きな青空駐車場が。
沖縄ナンバーの軽自動車や小型車がびっしり停められています。
さすが車社会沖縄、学生生活も車がマストなのねぇ~。
ようやく見つけた空きスペースにレンタカーを停めて、
学生棟の向こうのグランドに向かいます。
が・・・一歩、車から外へ出ると、暑い、殺人的に暑い。
時刻は午後1時をまわった頃、一日で最も暑さの厳しい時間帯、
観光客以外、まっとうな沖縄人は外に出ない時間帯(笑)であります。
強烈な日差しが天空からのトレートパンチのように容赦なく照りつけ
ぎらぎら、じりじり、日傘をさしていても布越しに暑さを感じるほど。
歩いているだけで体力、気力、精神力を奪われるようだ。
まじ?こんな酷暑の中で、ラグビーするの?
まじだった。
ホントに、この暑さの中で、激しいラグビーの試合が行われていた。
目に沁みるほど美しい緑の芝生のグラウンドに
選手たちの雄々しいかけ声、ベンチからの熱い声援、
肉体がぶつかり合うスクラムの鈍い音、芝を駆けるスパイクの軽やかな音、
夏の沖縄の青春が奏でるさまざま音が響いている。
夥しい汗が流れ、暑さで速乾、塩になり、また流れる。
選手たちの体力の消耗ははんぱなく、ベンチのマネージャーさんたちは
「黒糖」と「塩」とバケツの「水」で選手を迎える。
実に合理的、伝統的、沖縄式リカバリー法である。
試合は琉球大学vs琉球大学医学部。
同じ大学同士のある意味「同門戦」でありますが、
学生数が甚だ少ない医学部の方が選手、ベンチ共に人数も多く、
プレー的にも全学を圧倒、試合も勝利したようです。
というのも、前半戦を観ただけで、こちらが体力の限界(笑)。
試合結果は後から知った次第で。
だってもう観戦しているだけで額から汗がぽたぽた滴ってくるのですよ。
こんな灼熱の中、全力でプレーする若い彼らに、ただリスペクト。
両チームにガンバレーと心の中で声援を送り、
美しい「沖国」の芝生グラウンドを後にしたのでした。
宜野湾ランチに青春ラグビー。
ガイドブックモデルコースでは出会えない沖縄。
太陽と黒糖と塩と水は
南国の青春のマストアイテム。
こんな学生時代、ちょっと羨ましい。
(写真は)
青い空と緑の芝生とラガーマンと白いテント。
くっきりした影が太陽の力を物語る。
炎天下に立っているだけでクラクラなのに
ここで、ラグビーだよ。どんだけの体力なんだ。
若さって、凄い。

