大人と子供
「成人子供」。
少子高齢化社会を象徴するワード。
大人であって、子供でもある人々が増加中。
あれ?アタシもその一人だったりして。
大人?子供?
いつもよりのんびりな土曜日の朝。
ちょっと面白いワードを朝刊の土曜版で発見。
それが「成人子供」。
博報堂生活総合研究所が2012年のリポートで発表した造語で、
医療技術の進歩で平均寿命が延び、親が存命する大人のこと。
つまり「結婚して子供ができても、あるいは定年退職しても、
『子』であることができる」人々だそうです。
2000年の段階で総人口の5割を超える約6400万人に達し、
2030年までほぼ同じ割合で推移すると言われています。
平均寿命が短かった時代にはあり得なかった現象。
イイ大人になっても、親が存命だから、子供でもある。
ふ~む、場面によって、大人と子供と使い分けることもできるわけね。
あれ?待てよ?80代の実家の母が超元気なアタシも、
立派な「成人子供」ってことになりますな。
基本的には高齢な母を見守っているつもりですが、
たまにランチなどありがたく素直にゴチになったり(笑)するものね。
お言葉に甘えるのも親孝行なんて、ふふ、まさに子供の理屈。
こんな「成人子供市場」を企業がほっとくわけがない。
人口減少社会で大きな経済成長が期待しにくい時代、
「子供のままでいるからこそできる挑戦や冒険を通じて
新商品や新サービス市場の担い手になっていく」として
大いに期待されている「成人子供」たち。
そんな子供心を合わせもつ大人たちに向けた巨大市場が
「おとな(大人)の○○」と冠した商品群。
先駆けは1989年発売の「おとなのふりかけ」を皮きりに
子供向け科学誌から発展した「大人の科学」、「おとなの基礎英語」に
「おとなのディズニー」、「小枝 大人のくちどけ」、
「大人のランドセル」に「大人キャンパスノート」などなど
数々の「おとな(大人)」新商品が発売されています。
童心を秘めた大人のハートを狙い撃ちするこれらの商品。
確かに「おとな(大人)」というコンセプトには不思議な魅力を感じる。
子供心はあるけれど、子供向けそのままはちょっとね。子供扱いはイヤ。
そんな微妙な心理から生まれ、大ヒットしたのが「大人の塗り絵」シリーズ。
きっかけとなったのは介護施設の現場でのエピソード。
レクリエーションで子供向け漫画の塗り絵を出したら、
おばあちゃんに「ムッとされた」というのです。
「大人」のアタシに子供の塗り絵?あり得ないから。
そこで塗り絵のイメージを大人向けに転換したところ、
実用書としては異例の600万部を超える大ヒット商品になったのだそうです。
このおばあちゃんのエピソード、何だか他人事に思えない。
年老いた自分がレクリエーションの場にいたとして、
童謡や子供向けの手遊びばかり勧められたたら、
アタシもきっと「ムッ」とすると思う。
どうせ歌うならサザンやユーミンやコブクロがいいもんね。
そんな微妙でささやかな「ムッ」に気づくか気づかないか。
童心に帰ったように見えても、まんま子供じゃない。それが大人の機微。
ヒットの秘訣はそんな「機微察知力」にかかっているのですね。
子供の心と大人の誇り。
いつまでも忘れないおばあちゃんになろうっと。
うふふ。
(写真は)
子供が大好きなパフェを
大人仕様にアレンジ。
小さなグラスに適量盛り付け、
ブルーベリーでシンプルに。
大人はこんなパフェがいい。



