おせっかいロス
あ・・・
なんか・・・
迷っているのかな
声かけようかな
おせっかいロス
残暑リターン。
「処暑」だった昨日は暦通りの過ごしやすい気温でしたが、
一夜明け一転、朝から、蒸し暑い・・・
またふたたび扇風機&アイスコーヒーで過ごす朝です。
今年の残暑は、しぶとい。
「おせっかい 下町の生命力」
朝刊文化欄に興味深い記事の見出しに目が留まりました。
「大阪流」というタイトルの連載企画の2回目でテーマは「ブギウギ」。
やかましい、なれなれしい、たくましい、大阪のおばちゃんを
いま人々が求めているという内容。
大阪下町生まれの歌手笠置シズ子をモデルにした朝の連ドラ「ブギウギ」。
戦後の混乱期を明るく逞しく歌って踊る主人公のバイタリティーは
ウクライナ、ガザと戦火のニュースが日々流れる現代にも響くものがあって
多くの人々の共感を得られたのではないかといいます。
おせっかいな大阪のおばちゃんのイメージが
マッチングアプリのキャラクターになったり、
現実でも世話を焼いてくる大阪のおばちゃんの目撃談は枚挙にいとまない。
電車で車内表示を見ていると、ふと自分をみつめているおばちゃんに気づく。
しかも3人も。目が合うと、すかさず「どこ行きたいの」と聞かれたなどなど。
あー、わーかーるー!
大阪にはそんなおせっかいおばちゃん、いっぱいいそう。
しかもアメちゃんまでくれたりするんだ。
だが、わかるのは、それだけではない。
私の中にも「大阪おばちゃん」成分があることに、はたと気づく。
しかも、それをなかなか表に出せず、消化不良のまま沈殿しているのだ。
昨年の道内宿泊客数は前年比35%増の3963万人と過去最多、
札幌の街中でもたくさんの観光客の姿をお見かけします。
地下鉄の券売機の前とか、飲食店の前とか、信号待ちの時とか、
ちょっと悩ましげに立ち止まっている観光客グループがいて、
「あら?迷っているのかしら?どこに行きたいのかしら?」と
札幌のおばちゃん(笑)も気になって、チラ見してしまう。
記事にあった電車内で見つめていた3人の大阪のおばちゃんと同じ視線だ。
だがしかし、こちらから急に話しかけるのも、ちょっとためらわれる。
国内、インバウンドに関わらず、あちらから「あの、スミマセン」なんて
尋ねてくれれば、速攻答える準備は満々、なんだけど・・・
ほぼほぼ100%、話しかけられることはない。
なぜなら、彼らの手にはスマホがあるから。
地図もルートもお店の情報もその口コミ評価も一発回答してくれる。
なんか怪しい(笑)札幌のおばちゃんに訊くよりも、確実だろう。
インバウンドの場合、おばちゃんには語学力の問題もある(笑)
てなわけで、今、観光客でいっぱいの札幌の街を歩いていても
道や行先を尋ねられることは、ほとんどない。
スマホさえあれば、旅に必要な情報は得られる時代なんだから、
それは当然の結果なんだけど、おばちゃんは、ちょっと淋しいのだ。
おせっかいは空振り、おせっかいロスの昨今なのだった。
道案内をきっかけに一言二言でも会話ができれば楽しいし、
札幌の街へようこそ、楽しんでねって気持ちも伝えたいし。
こう見えて、元来人見知りで、実は内向的な性格のおばちゃんでも、
なんか困っていそうな旅人をみかけるとほっとけない。
自分の中に潜んで折る「大阪おばちゃん」成分が活性化してしまうのだ。
大阪のおばちゃんの迷いないおせっかいの源はどこにあるのだろう。
ボケやツッコミ、ノリツッコミなどコミュケーション能力の高さは
おばちゃんに限らず大阪人の特徴で、ある大阪生まれの劇作家は
大阪人は「言葉が体からもれている」と表現します。
一人でいる時も思い通りのならないと「うそやん」「なんで」と
自分で自分にツッコむ。その一言でネガティブな感情が貯まらずに気が済む。
一人でいても誰かといても、その会話、お喋りが「生きる力」になるという。
気前の良い商人文化と庶民文化の影響が強いらしい。
およそ100年前に商売の街から工業中心の街に移り変わり、
中国・四国、朝鮮半島、沖縄などから多くの人々が移り住み、
異なる出自の人たちは密集して暮らす中ですぐに仲良くなる独特の
コミュニケーション能力が発達したのではと民俗学の教授は分析しています。
色んな人たちが暮らしている密度の高い街で生まれた「おせっかい」文化。
ほがらかで明るい街である一方で差別や貧困、暴力などの現実もあったが、
そこで生き抜くための「生命力」が他人との垣根を壊す「おせっかい」だったと
記事は綴られていました。
「おせっかい」は生きる力。
スマホがあれば、おせっかいは必要ないかもしれないけど、
私は旅して迷ったら、その街の人に「あの、スミマセン」って訊いてみたい。
よその街の「おせっかい」は、素敵なコンテンツだと思う。
(写真は)
残暑のなか
秋の便りが届いた
千葉の白井市名産の梨
めちゃシャキシャキ、ジューシー♪


