赤い封筒
事実は映画より奇なり。
華やかな授賞式で
世紀のオスカー・ミステイク。
真実はどこに。
赤い封筒だけが知っている。
世紀の祭典、第89回米アカデミー賞の受賞式で
長いオスカー史上初、前代未聞の事態が発生。
式の最終盤、全世界が注目する作品賞の発表で
司会者が本来の受賞作「ムーン・ライト」ではなく
「ラ・ラ・ランド」とアナウンスしてしまったのです。
そのままステージは進行、感激の受賞スピーチの途中で
急遽、訂正されるという、まさかの出来事。
どうやら、司会者に渡された赤い封筒が
作品賞ではなく直前に発表された主演女優賞だったことが原因のよう。
しかし当の封筒は主演女優賞の受賞者本人が手に持っていたという話もあり、
バックアップ用のもう一通が何らかの手違いで司会者に渡ってしまったのか、
いまだ原因究明中のようですが、「トランプの呪い」説まで飛び出す始末、
世紀のオスカー・ミステイク、真実は赤い封筒が知っているってわけね。
しかし・・・怖い・・・。
とても・・・他人事とは・・・思えない・・・。
夕方ニュースで知ったこの授賞式場面、
アナウンサーにとってどんなホラー映画よりも恐怖だ。
傍らの同業者の夫に思わず聞いた。
「ねえ、もし、自分が、この場面で、この司会者だったとしたら、どうする?」
「・・・う~ん・・・・・・・・・・」黙り込む夫、同感。
司会者は往年の名俳優&大女優の二人
ウォーレン・ベイティーとフェイ・ダナウェイ。
名作「俺たちに明日はない」50周年を記念しての大役だったようですが、
赤い封筒を開けた瞬間の彼の複雑な表情が忘れない。
「・・・?・・・『エマ・ストーン ラ・ラ・ランド』???」
作品賞に女優の名前?何で?何かおかしくない?
しかし目の前では聴衆が全世界が今か今かと固唾を飲んで発表を待っている。
名俳優は笑顔を保ちながらも赤い封筒の中身を確認する。
もう一枚カードが入っていないか?本当にコレでいいのか?
1秒が永遠の長さに感じられたに違いない。
あああ~~~もう駄目・・・直視できないよぉ。
もし自分が司会者としてこの状況に陥ったとしたら・・・、
もう想像するだけで全身が恐怖でキューっと硬直する、
頭は真っ白、心臓バクバク、胃はキリキリ、絶体絶命・・・。
画面のW・ベイティーは横のF・ダナウェイに
確認と救いを求めるかのようにカードを見せる。
なかなか発表しない彼の様子をいぶかっていたのでしょう、
作品名を目にした彼女は反射的にマイクに向かって言った、
「ラ・ラ・ランド!」。
・・・ああ・・・司会者二人とも・・・責められない・・・。
あるんだ、ライブではあるんだ、まさかの出来事ってあるんだ。
周到な準備、綿密な打ち合わせ、
幾度ものリハーサルを繰り返していても、
まさかのハプニングが起こる確率はゼロではないのです。
司会者としてとっさの出来事にどう対処するか。
「・・・う~ん・・・ちょっとお待ちくださいって・・・
スタッフに確認する?・・・かな・・・」
「・・・だよね・・・相方にうまくつないでもらって・・・とか・・・?」
しかし大勢のオスカー関係者の中で審査結果を知るのはたった2人らしい。
しかも全世界に生中継、目の前にはハリウッドスター軍団・・・。
あああ・・・やはり・・・考えたくない(笑)。
ありがとう。アカデミー賞。
舞台やライブ、どんな仕事にも絶対はないってことをさらにさらに心に刻みます。
司会者としての心構え、スタンバイ、とっさの機転、なすべき事。
進行をつかさどる大切な大切な役目。
これでいいというゴールはない。人生常に勉強、だ。
赤い封筒に学びました。
(写真は)
久しぶりの友人とのランチタイム。
セレクトしたのは温野菜サラダプレート。
アカデミー賞には何の関係もありません(笑)。
女優ドレスに憧れて、まずはヘルシーランチ?
アンチョビソースが絶品、でした。

