ピースボール
春が来た。
松前町で冬桜が開花、
網走、紋別では海明け。
北国らしい春が
やってきた。
冬桜に海明け。
北海道らしい春の幕開けです。
特に「海明け」。
流氷が沿岸から離れ海域の半分以下になった最初の日のこと。
冬の間厚い流氷に閉じ込められていたオホーツク沿岸は
春の訪れとともに一斉に漁がはじまります。海が明ける。
北国の人々の喜びを体現した素敵な言葉ですね。
実に美しい北の季語。
「鶯ボール」。
そういえば先日、
春らしいのどかな名前を持つお菓子を頂きました。
小さな小さなまん丸な形のかりんとうのような鶯ボール、
実に愛らしく、はじめて出会ったのにとても懐かしい。
どうやら西日本では定番のおやつ、らしい。
「鴬ボール」は神戸のお菓子メーカー植垣製菓が
昭和5年から作っているかりんとう風味の米菓。
まんまるの白い部分はもち米、茶色い部分は小麦でできていて、
甘じょっぱい味とパリッとした歯ごたえがたまらない、
昔懐かしくて、ハイブリッドなお菓子であります。
北海道で見かけることはほぼありませんが、
西日本では戦前から人気のロングセラー商品。
作者が大阪出身の「キン肉マン」の作品中、
キン肉マンが「鴬ボール!」と叫ぶシーンもあるらしい。
関西っ子のソウルおやつ、なのですね。
それにしても「鴬ボール」とはなんとも風流な名前。
由来を知りたくて植垣製菓のHP を見ると意外な歴史が。
昭和5年(1930年)の発売当時、戦前の時代背景を反映し、
「爆弾ボール」「肉弾ボール」という名前で呼ばれていたらしい。
戦後、平和の到来とともに、その形が梅のつぼみに似ていることから
「梅に鶯」の発想で「鴬ボール」と改名されたのだそうです。
小さなおやつに、歴史あり。
冬桜が咲き、オホーツクは海明け。
北国の春の訪れを喜びながら
ほっと一息つくお茶時間。
80年以上のロングセラーおやつの名は
平和を象徴する鴬ボール。
甘じょっぱいピースボールをしみじみ味わいましょう。
(写真は)
西日本のおやつの定番「鴬ボール」。
こちらはさらに可愛い「鴬ボールミニ」。
チョコや抹茶がけ、きな粉にナッツ入りなど
さまざまフレーバーもあるらしい。
新大阪のエキナカには初の専門店も。
美味しく進化するピースボール。

