青春22サンド
水玉模様の食パンに
ハムとチーズと
オレンジジュース。
心に残る旅の味。
青春22サンドイッチを忘れない。
「道の駅、酒蔵・・・近場で満喫」。
朝刊に載っていた記事の見出しに目に留まりました。
お金をかけずに心に残った旅特集。
青春18きっぷの旅や、自転車旅、巡礼の旅などなど
シニア世代に人気の旅スタイルが色々紹介されていました。
まさにアクティブシニア、時間とお金を有効に使って
魅力的な旅を実践している方が多いのですね~。
サービスエリア内のお得なホテルを利用したり、
夕方に車中泊のできる道の駅と入浴施設を探したり、
その日の気分で旅をデザインする行動力が凄い。
酒蔵や美術館、寺社巡りなど旅のテーマも色々、
途中で地元のスーパーや農協の直売所などに寄り、
夕食を調達、コスパの良いビジネスホテルなどで
調達した地酒とともにゆったり食事、なんて旅も。
上質な大人時間を過ごせる超高級旅館も素敵ですが、
食事の時間を気にせずに自由自在に楽しめる、
アクティブシニア的旅スタイルもありよねぇ。
なんて感心しながら読むうちに
ふと心に残る旅のごはんが蘇ってきたのです。
それが水玉模様のパンとハムとチーズとオレンジジュース。
青春真っ只中22歳直前に訪れた初海外、
大学の友人たちとのアメリカ西海岸への卒業旅行。
時代はスマホも携帯もない80年代初め、
ガイドブックとお互いの知恵と勇気だけが旅の頼り。
真面目な女子学生4人旅は「安全第一」とばかりに
日が暮れる前にホテルに帰り、
夜遊びなどもってのほか。
ホテルの部屋に無事帰りついてほっと一安心。
「夕ごはん、サンドイッチでいいよね?」「いい、いい」。
途中のスーパーで買ってきた材料をガサゴソ。
水玉模様の袋がトレードマークの
アメリカの国民的食パン「ワンダーブレッド」に
パック入りのハムとスライスチーズを挟み、
巨大ボトルのオレンジジュースで乾杯。
マヨネーズもバターもマスタードもなし、
ふかふかと頼りない真っ白なワンダーブレッドに
ハムとチーズを直に挟んだ超素朴なサンドイッチ。
全粒粉とかオーガニックなんて言葉も知らなかったし、
極上シャルキュトリーの無添加ハムとは程遠い、
大量生産のハムとスライスチーズだったけど、
とびきり、とびきり、美味しかった。
青い空、広いハイウェイ、緑の街路樹、真っ白な家々、高層ビル
美しく雄大な旅の風景にドキドキ、わくわくしながら
4人の知恵を突き合わせて夢のカリフォルニアを旅した日々。
「今日は豪華にしよう!」と2回だけ、
ファミレスとステーキチェーンレストランに行ったけど、
ナイフとフォークを使った「豪華な」食事は
何を食べたのか、味もメニューも忘れてしまった。
だけどホテルのベッドの上で食べた
あのワンダーブレッドのサンドイッチの味は
今でもくっきり、はっきり、鮮やかに覚えている。
ふわふわでへなへなで頼りなくてちょっとしょっぱくて味が濃くて、
ごくごく飲みほしたオレンジジュースは食事には甘くて、
そう、みんなひっくるめて、青春の味、そのものなんだ。
だから、絶対に忘れないんだ。
青春22サンドイッチ。
時々無性に食べたくなる。
初めてのアメリカでぱくついた
ふわふわでへなへなの頼りないサンドイッチ。
どこのベーカリーにも売ってない
想い出の中だけのエバーグリーンな味、だ。
(写真は)
これも旅の思い出サンドイッチ。
沖縄の人のソウルレストラン
「シーサイドドライブイン」のクラブハウスサンド。
初めてなのに懐かしい味のスープもあったなぁ。
ううう・・・沖縄が、アタシを呼んでいる~。

