うつくしき系譜
シンプル。味わい。
伝統。モダン。
四つのキーワードをつなぐ
美しきやちむんの系譜。
さあ、何を載せましょう。
と、その前に、太陽と月の恋物語。
昨日の眞子さまと小室圭さんの婚約会見、
なんともロマンチックなエピソードが語られましたねぇ。
眞子さまは太陽のような明るい笑顔に惹かれ、
小室さんはきれいな月を見て思わず電話をかけたとか。
花鳥風月の移ろいに恋心を託す平安朝の恋人たちのよう。
まるで源氏物語のような雅さ。
明治時代「I LOVE YOU」を
「月がきれいですね」と訳したのは文豪夏目漱石。
ダイレクトな愛情表現をしないシャイな日本人の感性を
象徴的に表す間接的な愛の言葉、現代にも生きていたのですねぇ。
真っ直ぐな恋心に、キュンキュンしちゃいました。
そういえば八重山民謡にも素敵な月の歌がありましたね。
「月ぬ美しゃ(つきぬかいしゃ)」。
月ぬ美しゃ十日三日・・・月が美しいのは十三夜。
とびきり月が美しい秋の気配が近づく季節ですが、
夏の沖縄旅2017、終盤6日目リポートを続けましょう。
青い海と聖地と工芸のまち、本島南部南城市クラフト散歩。
個性豊かな工房が点在する佐敷地区は
琉球王朝を統一した尚巴志の生まれ故郷。
昔ながらの小道が入り組む歴史ある街並みに
毎度迷子になりながら(笑)工房を訪問中。
手染の工房「Docatty」から
新しき琉球スタンダードを感じさせる「陶房 眞喜屋」へ。
のどかなサトウキビ畑のなかの古民家ギャラリーは
しんと静かで心地よく長居したくなりますが、
このご近所にもうひとつ訪ねたい工房があるのでした。
「あの、宮城陶器さんって、近いですか?」
対応して下さった奥さまに訊ねてみると
「はいはい、同じ佐敷屋比久ですからね、すぐですよ」。
よかった、また迷っても、ここに戻ればいい(笑)。
さらに奥様から耳寄り情報が。
「宮城さんは壱岐さんで修業されてますし、
眞喜屋は大嶺先生のところで壱岐さんと一緒でしたから、
お互いよく行き来しているんですよ」とのこと。
おおお、読谷村の「壹」の壱岐幸二さんと兄弟弟子でしたか。
確かに洗練された美しい絵付け、端正なフォルム、
眞喜屋さんと壱岐さんの作品にはどこか相通じる魅力が。
同じ窯の飯を食べた間柄なればこそ、かもしれませんね。
厚ぼったい民芸風のやちむんとは一線を画した
古陶への深い敬意から生まれる洗練された新しいカタチ。
巨匠大嶺實清さんから始まる美しき系譜、
壱岐さん、眞喜屋さん、そしてこれから訪ねる宮城さん。
さあ、どんな器たちに出会えるのでしょうか。
眞喜屋さんの奥様に道順を聞き、
のどかなサトウキビ畑の中の小道を走ること、ほんの数分。
昼下がりの静かな農道と住宅が立ち並ぶ一角に
赤瓦屋根の玄関を構えた風情ある建物がありました。
入り口には味わいある書体による「宮城陶器」の木の看板が。
あった、本当にご近所、佐敷屋比久に魅力ある陶房二つ。
お武家屋敷のような赤瓦屋根の門をくぐると
亜熱帯の木々や芭蕉の葉が茂る雰囲気あるお庭がお出迎え。
「いらっしゃいませ、ギャラリーはこちらです、どうぞ」
左側の工房らしき建物から笑顔の女性が出てきて、
奥の古民家へ案内してくれまました。
うわぁ~、この古民家ギャラリーもいい雰囲気。
窓の向こうは濃密な南国の緑、
静謐な室内とのコントラストがなんとも芸術的で
ちょっと京都あたりの老舗骨董店のような佇まい。
中央の展示テーブルに整然と並んだ器たちは
造形と色彩のバランスが絶妙。
沖縄のやちむんなんだけど、
どこかヨーロッパの食器のようにも見える。
眞喜屋さんの器にフィンランドのアラビアが重なったように、
宮城陶器の器たちもまた新しい伝統の形を追求している。
現代の暮らしに寄りそうモダンなやちむん。
大嶺工房出身の壱岐幸二さんに師事し、10年修行、
2013年に独立、この佐敷屋比久で工房を構えた宮城正幸さん。
古民家ギャラリーの奥で素敵な笑顔を浮かべるのはその奥様。
今注目の若手作家の作品についてはまた明日。
コンセプトは
「シンプル・味わい・伝統・モダン」。
載せるものを色々想像したくなる素敵な器たち。
また迷っちゃう~。
(写真は)
青い空と赤瓦屋根の門。
ちょこんと座るシーサー。
立派な門構えが
ちょっとお武家屋敷風な「宮城陶器」。
古民家ギャラリーの作品たちにうっとり。

