秋の日の鬼灯
真っ赤な実を
やちむんの器に盛る。
どんより曇り空の窓辺が
ほんのり明るくなった。
秋の日の鬼灯。
本日も夏の沖縄旅リポートは秋休み。
昨夜、プレゼンテーション講座の生徒さんから
ちょっと素敵な季節のお裾分けを頂きました。
お知り合いがお庭で育てたというほおずきの実。
真っ赤に色づいた愛らしい実を沖縄のイッチンの器に載せ、
今朝、曇り空の窓辺に飾ってみました。
別名「鬼灯」またの名を「鬼橙」。
夏から秋に色づくほおずき。
小さな提灯のような姿がご先祖様を導く灯りとされ、
古くからお盆の仏花としても用いられてきました。
ちょっと悲しげにうなだれたように実がなるさまから
そんな幻想的な別名がつけられてきたのでしょう。
一方で真っ赤な実は子供の頃の
懐かしい思い出ともつながっています。
ぷっくり熟れた実を爪楊枝で慎重にほじほじ。
中身をきれいにだして、お水で丁寧に洗ったら完成。
小さな唇に洗った実を載せて、一気に息を吹き込む。
びゅいっ、びゅう、ぶびびび・・・(笑)。
秋の日の「ほおずき笛」です。
「こうやってね、破かないようにそっとね・・・」。
子供だった私にほおずき笛の作り方を教えてくれたのは
遠い日の母だったか、祖母だったか。
おぼろげな記憶しかありませんが、
苦労して苦労してようやく出来あがったほおずき笛の音色が
あまりに期待外れだったことはくっきり覚えている(笑)。
鳴らし方が下手だっただけかもしれないけれど。
そんなほおずきの花言葉は・・・
「偽り」「ごまかし」「欺瞞」。
実の大きさに対して中は空洞、身も小さいことから
ちょっとお気の毒な花言葉がつけられていました。
ほおずき笛の音色にガッカリした昔の自分にいささか罪悪感(笑)。
ほおずきに罪はない(笑)。
それどころか昔は薬草として利用され、
子供の夜泣きやお腹や胸の痛みを和らげる効果があるとされ、
根は漢方医学の生薬として用いられたそうです。
確かに「心の平安」「不思議」「自然美」、
そんな花言葉もつけられていました。
秋の日の鬼灯、名誉回復(笑)。
「鬼灯は実も葉も殻も紅葉哉」
芭蕉さんも愛でた真っ赤なほおずき。
秋の窓辺にともる鬼灯。
曇り空も紅葉かな。
(写真は)
真っ赤な鬼灯。
沖縄の器によく映える。
我が家の窓辺も
秋深まる。



