テラジャー参上

テラジャー、キラジャー、

またの名はトビンニャ。

いざとなったらぴょんぴょん跳ねる。

不思議で美味しい南国の貝。

テラジャー、参上。

寒露も過ぎまもなく霜降。

色づく紅葉に霜が訪れる季節となりました。

夏の沖縄旅2017リポート最後の晩餐編も急ぎ足で続けましょう。

最後の一日は朝からお気に入り沖縄食材の買い出しクルージング。

雹宿ホテルに荷物をおき、さあ、おでかけ。

美しい夕陽に輝く泊ふ頭の近く前島エリアへやってきました。

お魚の美味しいお店が点在する隠れた美食ゾーン、

セレクトした店は「酒菜処 あぐん茶」。

「あぐんちゃ」とは与論島の言葉で「ともだち」という意味。

与論島出身のオーナーが毎朝船に乗り、

素潜り漁で仕留めた「戦利品」が味わえるお店。

カウンターに並ぶカラフルな鮮魚(イマイユ)たちを

よ~く観察してみると、小さなモリの痕が見つかります。

究極の鮮度を誇る「本日のお刺し身」五点盛りに

まずはノックアウトされました(笑)。

マグロ、シマダコ、セーイカ、イラブチャー、

そして・・・謎のテラジャー。

まるで戦隊ヒーローか合体ロボのような名前がついた

小さな貝・・・のようなお刺し身。

「どうやって、食べるの?」戸惑う旅人に

「その爪みたいのを指でつまんで、パクってね!」

若き小泉純一郎似のマネージャーがレクチャーしてくれる。

なるほど、確かに小さなツブ貝のような身に

ちょっと尖った可愛い爪のようなものが突き出している。

仔猫の爪のような突起をつまんでお口へパクっ。

う~ん、コリコリ、プリプリ、甘みのある貝、ですな。

なかなか美味ですが、テラジャーって、

いったいあなたは何者?

和名は「マガキガイ」。

房総半島から九州、南西諸島、インド洋、オーストラリアなど

熱帯西太平洋に分布するソデボラ科の巻貝で

親指ほどの小さな形がなかなか愛らしい磯の仲間。

沖縄では「テラジャー」「キラジャー」、高知では「チャンバラガイ」、

ほかに「トビンニャ」などのユーモラスな別名もあります。

チャンバラにトビンニャ?

ネーミングの由来はユニークな生態にありました。

この円錐形の小さな巻貝は敵に襲われそうになると、

足にある「ふた」が変化し固い爪にのようになった部分

(さっきつまんだ小さな突起のあたり?)を支えに

ぴょんぴょん跳ねるように動くのだそうです。

いざとなったら、ぴょんぴょん跳ねてドロンパ!

確かに「チャンバラガイ」「ドロンニャ」て感じね~(笑)。

ジャンプする巻貝、テラジャー、

甘みのある筋肉質な(笑)な味わいがなかなかオツ。

さっとボイルしたり、煮つけにして食べるそうですが、

実は市場や魚屋さんなどにはなかなかお目にかかれないレアな貝。

沖縄では昔から潮干狩りなどで採って食べていたもので、

流通ルートに乗ることは少なくあまり販売されていません。

小さなテラジャーから身を取り出すのがなかなか手間がかかるため、

採算が合わずに市場出荷されないというのが理由のようです。

復帰後、ほかの貝が少なくなってから

テラジャーも漁業対象種になったようですが、

やはりそうそう見かけることは少ないレアな貝。

沖縄の潮干狩りではおなじみの磯の恵み、

幸運にも最後の晩餐で出会うことができたのでした。

さすが、素潜り漁師のお店。

「あぐん茶」が地元の人で賑わうのは

究極の鮮度を誇る美ら海の幸はもちろん、

あぐー豚や島野菜、島豆腐などなど

沖縄食材の絶品料理が味わえること。

旅人も「あぐー豚の魔法だれ焼き」や自家製ジーマミ―豆腐、

可愛いおちょぼ口サイズの紅芋だんごなどなど、

美ら島の海の幸、山の幸をお腹いっぱい楽しみました。

はぁ~、おなかも心も大満足。

もう、思い残すことはありません(笑)。

あとはホテルへ戻って荷物をパッキング。

明日の朝一番で市場でかまぼこや島野菜を仕入れたら、

午後の飛行機で札幌へと戻ります。

宝石のような那覇の街の灯りが今宵は目に沁みる。

夏の沖縄旅2017もフィナーレ、です。

(写真は)

「あぐん茶」の本日の戦利品。

手前の小さな巻貝が「テラジャー」。

さっとボイルした可愛い忍者。

コリコリ、甘みのあるツブのような食感。

沖縄のおいしい磯の仲間。