イントロ&アウトロ

そういえば・・・

気が付けば・・・

ずいぶん短くなっている。

20秒から5秒へ。

現代イントロ考。

「ポピュラー音楽の前奏が大幅に短くなっているという」。

先日の天声人語が現代のイントロについて書いていたのですが、

確かに・・・言われてみれば・・・そんな気がする。

イーグルスの名曲「ホテル・カリフォルニア」のイントロは50秒ほど。

あの切ないギターの旋律は頭の中ですぐに再生できるほど印象的。

しかしいまどき、イントロに50秒も使う曲はほとんどない、らしい。

米オハイオ州立大の研究者が過去30年のヒット曲を分析したところ、

イントロ部分の平均時間は86年には20秒以上あったのに、

2015年にはなんと、5秒にまで縮まっていたそうです。

5秒・・・。ほぼイントロなしに近い。

どうやら音楽を聴くスタイルが劇的に変わったことが要因。

昔はレコードやCDを買って1曲目からじっくり聞いたものですが、

今や音楽はネット上で瞬時にセレクトされる時代。

数秒聴いて気に入らなければ簡単に別の曲に変えられる。

だからイントロは極力短く、早めに歌い始める。

なかにはイントロ飛ばして聴く人も少なくないらしい。

曲の勝負はあっという間に決められる時代、

イントロなど必要ない・・・のだろうか。

でも、「一日の始まりに窓を開けて光と風を入れる」

「仕事の前にいっぱいのコーヒー」

暮らしの中にもそんなイントロがあると天声人語氏は指摘する。

同感です。

たった5秒で曲の良し悪しが決められないように、

人生や子育てもそんなに瞬時に成果はあらわれない。

みんながみんな、才気煥発で最初から人生上手くいきわけないし、

心身の成長もそれぞれ、のんびり、ゆったりの子供もたくさんいる。

「大器晩成」って言葉もあるではないですか。

人生にも、子育てにも、イントロは必要だ。

それぞれのイントロに、きっと、味があるんだ。

ワンクリックで音楽を消費できる時代だけれど、

イントロを味わう大らかな心は忘れたくないなって思うし、

前奏と同時に終奏、アウトロもじっくり聴き入りたいものだ。

1日の始まりと1日の終わり、人生の夜明けと、人生の夕暮れ。

イントロとアウトロあっての1日であり、人生なんだと思う。

慌ただしい年の瀬、この1年の終奏も大切に過ごしたい、な。

(写真は)

わが家の定番タパスのひとつ

「きのこのアヒージョ」。

オリーブオイルににんにくと唐辛子を入れて

じっくりじっくり弱火で香りを出していく。

長いイントロが料理を美味しくするんだ。