美味しい勘違い

あれ?

確かに考えてみれば、

なぜロシア料理に春雨?

サーモンパイで気づいた

美味しい勘違い。

2018年初めの三連休真ん中の日曜日。

札幌は予報より早く朝から吹雪模様ですが、

そんな白い雪景色にお似合いなのが寒い国から来た名物パイ。

我が家の年末年始の定番料理となった「ロシア風サーモンパイ」。

昨日のプチ晩酌で冷凍しておいた最後の一切れを完食。

チンして食べても、やっぱり美味しかった。

クリスマスやお正月などお祝いの食卓に花を添えるお料理で、

北海道の新巻き鮭が一気にロシア風に変身する一皿。

鮭の皮と骨を丁寧に取り除き、白ワインをふりかけておき、

たまねぎを薄茶色になるまで炒め、軽く塩胡椒、

春雨は茹でて大きめのみじん切り、卵は固ゆでにしておきます。

あとは冷凍パイシートで上記の材料を段々に重ね、

表面に卵黄を塗ってオーブンで50~60分焼いたら出来上がり。

使う鮭は生鮭よりも新巻きなどの塩鮭が絶対おすすめ。

塩鮭の塩気と熟成された旨みがほかの材料と合わさり、

まさにいい塩梅にミックスされめっちゃ美味くなるのです。

さらに前回はパイの底が少し湿っぽくなった反省を踏まえ、

底に炒めたまねぎ半量を敷いてから春雨、さらに炒めたまねぎ、

鮭、茹で卵と、重ねる順番を改善、定番は常に進化するのだ(笑)。

このサーモンパイがめっぽう美味しい。

冷えたカヴァがすすむことすすむこと。

パイと鮭と炒めたまねぎと茹で卵と春雨の五重奏。

サンクトペテルブルクの劇場で(行ったことないけれど・笑)

チャイコフスキーの交響曲を堪能しているような

そんな贅沢な気分になってくる。

「やっぱ、ロシア風サーモンパイ、最高」

と自画自賛する妻に同意しながら、夫がふと呟いた。

「でも・・・なんで・・・春雨?」。

確かに・・・ロシア料理に・・・なんで春雨?

「・・・えっと、ピロシキにも、ほら春雨入れるじゃない?」と

答えにならない類似例で誤魔化してみたものの、

ほんとだよ。何で、春雨?

サーモンパイの正式名称は「クリビャーカ」。

ロシアの伝統的なおもてなし料理のひとつで

「クリビャーカ」とは古代スラブ語で

「もむ、ねじる、たたむ」という意味の言葉から派生した名前。

パイ生地などでサーモンをはじめ、ひき肉、鶏肉などを中心に

炒めたたまねぎやキノコ、茹で卵にご飯など詰めて焼いたもの。

う~ん・・・ロシアでは春雨、使ってない?

しかし日本でのサーモンパイレシピは大体春雨入り。

子供の頃からパン屋さんで売っていたピロシキにも春雨が入っていた。

う~ん・・・世界地図が思い浮かんできた・・・中露国境・・・?

そうだよ、ロシアと中国北部はお隣同士ではないですか。

寒い寒いハルピンあたりでクリビャーカに春雨に使っても不思議はない、よね。

で、その春雨入りのパイやピロシキが日本に伝わった・・・のかも。

知られざる春雨ロードがあったのかもしれない、なんて

美味しい妄想を膨らませてしまう。

そういえばロシア紅茶。

熱い紅茶にジャムを入れるのがロシアンティーとされていますが、

当のロシアでは紅茶にジャムを入れる習慣はないと聞きます。

紅茶にジャムを添えることはあっても

スプーンで別に味わうのであって紅茶には入れない、らしい。

これもまた寒い国から日本に伝わる過程で

美味しい勘違いがあったのかもしれません、ね。

でもね、ロシア風サーモンパイに春雨はマスト。

鮭や炒めたまねぎなど材料の美味しさを一心に吸い取った春雨は絶品、

春雨独特のプニプニした食感がまた絶妙なアクセントにもなっている。

モスクワやサンクトペテルブルグでは出会わないかもしれないけれど、

ロシア「風」サーモンパイはわが家の永久欠番ご馳走のひとつ。

そうだ、勘違いは、美味しい。

(写真は)

わが家の冬のご馳走定番。

「ロシア風サーモンパイ」。

今回は星形で飾ってみましたが、

よくわからない?かな(笑)