クレメンザ食堂
なぜか
年明けになると
イタリアンが食べたくなる。
トマトパスタにカンノーリ。
罪な料理男子の名は、クレメンザ。
確か、去年のお正月明けも同じ症状が(笑)。
不朽の名作「ゴッドファーザー」全三部作が今年もBSで一挙放送、
何度観ても、いや観るたびに感動し、新しい発見があり、
同時に、毎回、急激にイタリアンが食べたくなるのです。
三代に渡るシチリア系マフィアのファミリーの宿命を描く名作、
抗争は怖いけど、料理場面は実に美味しそう、なんだもの。
コルレオーネ・ファミリーの料理男子と言えばクレメンザ。
Part1(1972年)での、絶品トマトソースの作り方を
ファミリーの三男坊マイケルに教える場面が印象的。
ドンが狙撃され、ヒリヒリするような緊張に包まれたキッチンで、
「料理をおしえてやる。20人分の飯はこうやって作るんだ」と
コロコロ体型のクレメンザが軽妙な口調で腕を奮うのです。
寸胴鍋の向こうでは強面男たちが煙草をふかしている。
コワい(笑)。
このクレメンザの手際が見事なのです。
「まずオイルでにんにくを炒める」
「それからトマトにトマトペースト、くっつかないようにな」
「こいつを煮こんだら、ソーセージとミートボールを入れて、
ワインを少々、砂糖を少し、これが隠し味だ」。
うわぁ、旨そう、パスタにかけたら絶品だ。
クレメンザは1分にも満たない場面で完璧なトマトソースを披露する。
このシーンを観ただけで美味しく真似できそうだ。
今人気の料理動画レシピはもしかするとこの場面がルーツか?(笑)。
なんて思いたくなるくらい、短い場面にコツが詰まっているのだ。
トマト缶にトマトペーストを加えることでより濃厚なトマト感を出し、
ワインで風味を加え、砂糖少々でトマトの甘みを引き出す・・・。
抗争に忙しいマフィアの時短絶品トマトソース、
隠し味だけは、ちゃっかり頂きましょう(笑)。
クレメンザから料理を伝授された三男マイケルは
その後、父親の復讐を果たし、
距離を置いていたファミリーのドンとなっていくのですが、
その運命の復讐場面の舞台となったのが「家庭的なレストラン」。
こじんまりしたその店は子牛料理が自慢の温かそうな雰囲気で、
何度か観るたびに気づいたのですが、店のガラス窓に
店名の上に「ITARIAN AMERIKAN」と書かれていました。
そうか、イタリアン・アメリカン。
シチリアやカンブリアや各地から移民してきたイタリア移民たちが
新天地アメリカに根付く過程で生まれたアメリカ的イタリア料理か。
クレメンザのトマトソースもでっかなソーセージやミートボールが
確かにアメリカの匂いがしましたっけ。
ゴッドファーザーはイタリアン・アメリカンの映画、でもあるんだな。
クレメンザがマフィアじゃなくて
NYの下町の家庭的な食堂の主人だったら
毎日でも通ってみたいんだけどなぁ。
カロリー度外視でボリューミーなトマトパスタを頬張りたい。
名作は脇役もまた味がある。
あったらいいな、クレメンザ食堂。
(写真は)
マフィア関連の写真はないので(笑)、
今朝の清々しい新年のジャンプ台。
気温が低いけれど
青い空の向こうの向こうに
かすかかすかな春の息吹を感じる。

