ほぼほぼ半端ない
言葉は生き物。
世は言葉につれ、
言葉は世につれ。
「半端ない」は
「ほぼほぼ」OK?
「日本語は『半端ない』?」。
朝刊のオピニオン記事の見出しに吸い寄せられました。
今年のW杯サッカーから一気に認知度が急上昇した新語「半端ない」。
既に10年以上前にこの言葉に注目していた「言葉ハンター」、
国語辞典編纂者・日本語学者の飯間浩明さんへのインタビュー記事、
思わずぐいぐい読んじゃいました。
「言葉ハンター」の日常はまさに新語ハンティング。
新しい言葉が生まれていないかと全身アンテナにして街歩き。
上を向いて看板をチェック、うどん屋ではメニューに見入り、
満員電車の女子高生の会話にも耳を澄ませ、
「立駐」=「立体駐車場」「合説」=「合同説明会」「メガ盛り」などの
新しい言葉の生息状況をつぶさに調査した
「ことばのアルバム」をファイリング。
その数は年間4000語に及び、
国語辞典の改訂作業の編集委員会で議論するための材料になるそうです。
ちなみに6、7年に1回の改訂で採用されるのはその中の1割ほど。
で、今年、急に注目された感のある「半端ない」ですが、
実は2014年に改訂した三省堂国語辞典第7版に載っているのです。
へ~、もう4年前に辞書に掲載されていた言葉なんだ。
飯間氏が初めてこの言葉を耳にしたのはNHKの漫才番組。
1990年代には用例があり、2000年代になってから広まり、
「人々の間に定着している」と考え、項目をたてたそうです。
言葉に関しては辞書は保守的なスタンスかと思っていましたが、
「言葉ハンター」こと飯間氏は新語や新用法こそ必要だと言います。
たとえばメールを書くときに辞書を調べようとして、
みんなが使っている言い方や意味、用法が載っていなければ、
その辞書は実用的とはいえなくて、
「人間が他人と違うことを考えたり、昨日と違うことを考えたいと思う限り、
従来の言葉だけは間に合わず、常に新しい言葉は生まれる」のだそうだ。
そうか、新しい言葉は、人間の進歩の証、なんだね。
どこかの誰かが、
もう、あまり、ありえないほど凄い状況に
その凄さを伝えるにはこれまでの言葉では足りないって思ったときに
偶然・・・?いや、必然的に生まれた新しい言葉が「半端ない」。
おおお~、それって「半端なく」使える言葉、ってな感じで
自然に伝播していつしか新語は辞書に載る。
新しい言葉や新語、流行語を使うとき、
もちろんTPOを考える必要はありますが、
ある言葉の使い方を正誤でとらえる規範意識は
実は新しい現象で戦後以降のことなんだそうです。
清少納言も若者言葉を聞くと「がっかりする」とは書いていますが、
それは個人的感想であり、誤りとは書いていないといいます。
確かにね。
正しいとか、間違っているとか、一概には言えない。
時代と共に言葉の浸透度、許容度が常に変わっていくもの。
新しく生まれる言葉を柔らかく、大らかに受け止めることは
人間の創造性を肯定することにつながるのですね。
ただ新しい言葉には抵抗感もつきまとう。
昨今、注目の「ほぼほぼ」は、
なんか気持ち悪いという否定派がまだ多いようですが、
いまどき小学生は「ほぼほぼ」しか聞いたことがない、らしい。
え?「ほぼ」って何?という世代が大半になったら、
「ほぼ」は古語?古くさい表現になっていくのかもしれません。
そもそも、「そもそも」も、もとは「そも」、
言葉を重ねることでより強調しようする日本語表現。
だから、「ほぼ」→「ほぼほぼ」は自然の流れなのかも。
達成度でいうと「ほぼ」は90%、「ほぼほぼ」は95%、
「ほぼほぼ」の方が果てしなく100%に近い状態、らしいよ。
人間の可能性、創造性がある限り、
つねに生まれる新しい言葉。
言葉の面白さは
ほぼほぼ半端ない(笑)。
(写真は)
ほぼほぼ半端なく美味しいよ。
我が家の新定番おかずのひとつ。
「トーキビとミニトマトのバターソテー」。
トーキビを焦げ目がつくまで炒めるのがコツ。
コーンの甘さとミニトマトの酸味が絶妙マッチ♪

