見惑い聞き惑い

え?

今、なんて言った?

まさかの聞き間違いにも

無意識の意識を知る。

それは聞き惑い。

「『三連休』が『三遺体』に見える。

『醍醐味』が『粗大ゴミ」と聞こえる」。

朝刊の「折々のことば」にはっとしました。

今朝、鷲田清一氏が選んだのは知人の会社員の言葉。

新幹線の電光掲示板ニュースの表示を読み違えたのは

忙しくて疲労がたまっていたところに、

地震や台風被害の報道の記憶もあったからだとか。

で、帰宅してアニメを見ていて今度は聞き違えたらしい。

ぼろぼろに疲れ切った自分自身を「粗大ゴミ」に重ねていたのか。

見聞きする言葉がその時の気分によって、

思わぬ見惑い・聞き惑いしてしまう経験、誰しもありますよね。

わかる、わかる。私もつい最近、ありました。

「北海道全域、停電です」

テレビから聞こえてきたお天気キャスターの声にはっとしました。

えっ?また?あの恐怖のブラックアウト?

そんなわけはありません、震災から1か月以上もたっているもの。

「北海道全域、晴天です」を「停電です」と聞き惑い、したのでした。

せいてん→ていでん・・・確かに音的には似ていますが、

あの全道停電におののいた記憶が潜在意識に深く残っているのですねぇ。

一方、こちらの気分とは関係ない聞き惑いも。

沖縄関連のニュースをテレビの音声だけ聞いていた時のこと。

「新しい知事となった、玉城で兄さんは・・・」

女性アナウンサーが明るく読んだニュースは確かにそう聞こえた。

「玉城で兄さん」なわけない、「玉城デニーさん」であります。

玉城とデニー、名字と名前をくっつけ過ぎて発音したために、

新知事がどこかの知らない「玉城で兄さん」に聞こえちゃったわけで。

う~む、他山の石とせねばなりませぬ。

言葉が表すこと、もの、イメージを

きちんと立体的に自分で頭の中で可視化しながら発音しないと、

相手にはちゃんと伝わらないものです。

ただ音に変換して発音するだけならロボットでもできる。

てか、ロボットの方が、噛まないし、間違えない。

でも言葉に心をのせることができるのは人間だけ。

音だけが並ぶと、時に、聞き惑いを誘発するもの。

今朝の「折々のことば」の最後は

鷲田氏自身のの経験が紹介されていました。

館内放送で流れた「第一回研究会」が

「第一改憲休会」に聞こえてびくついたそうです。

どこの館内放送かな?まさか国会だったり?

たかが見惑い、聞き惑い。

されど見惑い、聞き惑い。

言葉は大切にしたいもの。

今更ですが心する秋。

(写真は)

今日は立冬。

初雪がめっぽう遅い今季。

ジャンプ台もまだ秋の色。

まさに暦の上だけの冬、ですな。