神様の藻塩
甘くて
かすかにしょっぱくて。
どら焼き食べて
古代の海を思う。
ああ藻塩。
立冬過ぎてますます和菓子の美味しい季節。
本日のおやつは宮城県塩釜市の榮太楼さんのどら焼き。
ただのどら焼きではございません。
古代ロマンあふれる「藻塩」入りのどら焼き。
ほんのりかすかな塩があんこの味を引きたて、
たまらない美味しさ。おつな藻塩どら焼き。
「藻塩」とは日本が誇る海藻を利用した製塩法。
岩塩や塩湖など世界には色々な製塩方法がありますが、
海藻を使って作られる「藻塩」は日本独自のもの。
世界広しと言えども日本独特の製法だそうです。
海に囲まれた日本らしいお塩。
日本の海にはわかめや昆布など
食べやすい海藻がたくさん自生していて、
古代から食してきた日本人にとって
海藻から塩を作るというのは自然な発想だったわけで。
「松帆の浦に朝凪に玉藻刈りつつ夕凪に藻塩焼きつつ」とあるように
万葉集の時代には既に藻塩焼きが行われていたようです。
かつて藻塩がどのように作られていたのかは諸説ありますが、
その一つが神事として現代に受け継がれています。
それは塩釜市にある御釜神社の「藻塩焼き神事」。
神社の境内周辺は古来「甫出の浜」と呼ばれた浜辺で
御祭神により伝えられた製塩が行われてきたそうです。
毎年7月4日から6日に渡り、
古代の製塩法を今に伝える「藻塩焼き神事」が行われます。
神職が神事船に乗り海藻(ホンダワラ)を刈り取る「藻刈り神事」、
満潮時の海水を神釜に入れ替える「水替神事」、
竈の上の竹棚に広げた海藻に海水を注ぎかけ濃度の濃い海水を作り、
火打石で熾した忌火で煮詰め藻塩を焼き上げる、
「藻塩焼神事」へと続くのです。
藻塩は古代からの塩釜プライドそのもの。
海藻のミネラル分が含まれているためにまろやかで味わい深い。
神様のお塩は優しいしょっぱさだった。
古代の海の香りがする。
(写真は)
神様の藻塩入り。
塩釜名物の藻塩どら焼き。
ちょっとありがたい味がする?

