ブライダル白菜
世界を魅了する
緑と白の奇跡。
翡翠の名宝は
花嫁の幸せを願う
ブライダル白菜。
年末年始野宮的美味台湾旅リポート。
旅の二日目、2018年の大晦日は冬の台北を街歩き。
朝一番で台北最古の古刹龍山寺を参詣、清代の歴史保存地区「剥皮寮」や
昔ながらの庶民の台所「東三水街市場」をのんびり散策、
龍山寺門前町の老舗甘味店「三六圓仔店」でひと休みした後は
MRT(地下鉄)で士林駅へ向かい、さらにタクシーで、
鉄板観光スポット「國立故宮博物院」へ。
深山幽谷を思わせる緑の山間に広がる宮殿のような建築美が圧巻。
世界最大規模の中国美術のコレクションを有し、
収蔵品数は70万以上、全て観るには6年かかると言われる巨大博物館。
なにはさておき、まずは故宮博物院が誇る必見の二大名宝を目指します。
清朝時代の精巧で希少な玉の美術工芸品「肉形石」と「翠玉白菜」です。
中国からの団体客ご一行様で春節ラッシュのような大混雑のロビーを抜けて、
まずは一気に3階へ。殆どの人が世界で一番有名な角煮と白菜を観ようと、
階段そば302号室へとなびきます。ガイドなしでも場所がすくわかる。
照明を落とした小さな部屋の中央に
ガラスケースに守られた名宝の一つが鎮座していました。
高さ5.7cm、幅6.6cm、厚さ5.3cmの「肉形石」。
ぷるぷるの皮、とろとろの脂、ジューシーな肉の三層構造が
天然の瑪瑙を素材に超絶技巧で再現され、まさに角煮そのもの。
見た目、サイズ、質感、どれをとっても美味しそう(笑)。
世界一食欲をそそられる美術工芸品であります。
驚くことにフラッシュは禁止ですが写真撮影は自由。
色々な角度からスマホでパシャパシャ「肉形石」を撮っていると、
一瞬、中華料理店の食品サンプルを写しているような錯覚に(笑)。
超絶技巧が極まるとリアルを超えた超リアルというかなんというか、
すんごいお宝なんだけど、あまりにも美味しそうで身近なビジュアルに
なんだか妙に笑いたくなってくる。
見事な瑪瑙で、そもそもどーして角煮、だったんだ?
古代中国から「生命再生」の力を持つとされる玉に対する信仰など
中国美術史的な背景は色々あるようですが、
清朝時代の彫刻の匠が自然の三層構造を観ていて食欲をそそられたのか。
時の皇帝が無類の角煮好きだったのか。
「なんで角煮?」の素朴な疑問は現地でも解けなかった(笑)。
角煮の謎はとりあえずペンディングにするとして、
さてもうひとつの名宝「翠玉白菜」は?
あれ?美しい白菜の大きな写真パネルはあるけれど、
「白菜は?あれあれ、白菜は?」きょろきょろ探していると、
博物院のスタッフがなにやら白菜が映ったパンフレットを示し、
日本語で「白菜は、ありません、花蓮市へ、行ってます」。
えっと、白菜売り切れってことではない(笑)。
故宮博物院が誇る名宝は各地の美術展でひっぱりだこらしく、
只今、花蓮市の展覧会に特別展示として出張中、らしい。
な~んと残念!二大名宝は色々お忙しいようだ。
清代のお后の花嫁道具だったというブライダル白菜、観たかったなぁ。
緑と白の二色の翡翠からなる「翠玉白菜」は
高さ19cmの美しい翠玉彫刻の最高傑作。
一切の着色を加えずに翡翠の色を活かして加工されていて、
青々とした葉にはキリギリスやイナゴまで再現される完璧ぶり。
光緒帝の后・瑾妃の嫁入り道具と考えられていて、
お后さまの寝室に大切に保存されていたと伝えられています。
「雪花色」と呼ばれる白菜の白い玉は花嫁の純潔を象徴し、
キリギリスは皇室の繁栄、イナゴは吉祥のモチーフだそうで、
ふむふむ、角煮よりは、製作意図の謎は少ない(笑)。
美しい花嫁の幸せを願うブライダル白菜、
実物を拝見するのは、また次の機会ということにしましょう。
とりあえず名宝はチェックしたということで、
2階の陶磁器展示の名器汝窯「蓮花型温碗」、
1階では1本の象牙から24層の回転する玉を掘り出した
とてつもない超絶技巧の美術工芸品などを鑑賞、
最後に地下1階のミュージアムショップ「多寶塔」へ立ち寄り、
よりどりみどりの白菜&角煮グッズのなかから、
キュートな翠玉白菜柄のミニ皿をおみやげにゲット。
ここまでの所要時間ほぼ2時間。
まあ、今回は初回、ロケハンということで、見学は終了。
楽しい旅は勇気ある撤退も必要(笑)。
中国美術では世界一の博物館「國立故宮博物院」、
うっかりつぶさに鑑賞していると6年経っちゃうもんね(笑)。
角煮の謎を解きに、白菜に会いに、また来ますね♪
(写真は)
「翠玉白菜」は花蓮市へ出張中。
代わりに可愛いミュージアムグッズ。
清代の美術品が北欧っぽいお皿に。
ちょっとマリメッコっぽい?

