燕来る
冬から春へ。
大空を飛ぶように
白いお皿に春を呼ぶ。
大海原の渡り鳥か。
燕来る。
年末年始野宮的美味台湾旅リポートのファイナル編。
台北滞在最後の晩餐は台湾料理の名店「茂園餐廰」へ。
2018ミシュランガイド台北でビブグルマンを獲得している
地元の人々から圧倒的な支持を得ている超人気店であります。
カウンターに並ぶその日仕入れた新鮮な魚貝類から
食べたい料理を選ぶ「メニューのない料理店」とのことでしたが、
訪れてみるとちゃんとメニューも存在していてほっと一安心。
台湾ビールで最後の晩餐の乾杯。
次々とよきタイミングで注文したお料理が運ばれてきます。
翡翠色の美しい台湾野菜「水蓮菜」の炒め物には
これまた台湾特産の木の実「樹子」があしらわれていて、
日本ではまず食べられない希少な野菜料理を堪能。
台湾料理の定番「花枝丸(イカ団子)蝦卷(海老の巻き揚げ」も最高。
「茂園」噂通り、いや噂以上に旨い。
どのお料理も、抜群の味わい。
ほぼノックアウトされかけたところで、真打登場。
鮮魚カウンターで必死に料理法を訴えた(笑)メインのお魚料理。
「茂園」名物「塩冬瓜蒸時節鮮魚」を塩冬瓜(お漬物)から
豆鼓蒸しにチェンジしてもらったのでした。
まさにメニューにない料理「豆鼓蒸時節鮮魚」ってところね。
うわぁ・・・真っ白いお皿にほかほか蒸したてのお魚見参。
本日仕入れた超新鮮な魚貝類のなかから、
一瞬で目が合い(?)一目惚れしたスマートなお魚が
ちゃんと注文通りの豆鼓蒸しで調理されていました。
さあ、温かいうちに早速いただきましょう♪
箸を入れると・・・ふわり・・・美しい白身。
しかも実に身離れがいい。活きの良い証拠であります。
そっと口に運ぶ・・・うわっ!うんまっ!絶品!極楽(笑)。
上品な脂がしっかりのった端麗な白身に豆鼓の風味がよく合う。
フレンチの魚料理によく使われる極上のスズキのような味わい。
すんなりスマートでピンと張った背びれ、尾びれが特徴的なこのお魚、
今までお目にかかったことはない。
はたして、君の名は・・・?
またまたホール担当の台湾スターみたいなイケメン君を召喚(笑)。
「このお魚、めっちゃ好吃だけど、名前は何?」
イケメン君、またまたスマホを取り出しあれこれサーチ、
にんまりと見せてくれた画面に表示されていた名前は
「午仔魚」。アルファベット表記は「wu zai yu」。
ゴコギョ・・・?ウーツアイユー・・・?
「ありがと、わかった♪」とイケメン君を解放し(笑)
とりあえず「午仔魚」をメモして、
まずは冷めないうちにと「豆鼓蒸時節鮮魚」を味わうことに専念。
後でゆっくり調べたところによると、
「午仔魚」とは「ツバメコノシロ」のことで
暖かい海域に生息するスズキ系スズキ目ツバメコノシロ科の魚でした。
私の舌センサーはあながち間違ってはいなかった。ははは。
日本でも九州南岸あたりでは獲れることもあるようですが、
漁獲量がとても少ないのでレア度の高いお魚。
非常に美味な白身魚として台湾ではとっても人気らしい。
下あごが上あごに比べて小さいので
「ナンヨウアゴナシ」という別名もあるそうです。
見た目スマートな美しい魚なのに、ちょっと可哀そうよね。
和名の「ツバメコノシロ」の由来もヴィジュアルから。
ピンと張った黒い背びれや二つに割れた尾びれが
ツバメの姿によく似ていることから名付けられたそうです。
う~ん、確かに、立派な尾びれは燕尾服のしっぽにそっくり。
台湾近海の暖かい海をツバメのように自由に泳ぐ姿が目に浮かびます。
ツバメのような午仔魚。
そういえば南国から日本へ渡ってくるツバメは
台湾を中継地にして飛んでくるそうです。
日本に春を告げる鳥ツバメも長い旅の途中で
美味台湾でひと休みしたくなるのかも(笑)。
台北最後の晩餐を飾る「豆鼓蒸午仔魚」。
白いお皿に春が来たような・・・気がしました。
謝謝招待!
ごちそうさまでした。
美味台湾。
(写真は)
茂園特製スペシャリテ
「豆鼓蒸午仔魚」。
春を告げる燕に似た
上品美味なる白身のお魚。
めっちゃ好吃!

