リヨンのおはぎ

美食の街で

昔から受け継がれてきた

懐かしくて美味しい

郷土のお菓子。

リヨンのおはぎ。

初夏の「モリエール」リポートのデザート編。

5月生まれの母のお誕生日と母の日をダブルでお祝いしようと

先週末の土曜日、それは素敵なフレンチランチを楽しみました。

ミシュランの三ツ星を獲得した北海道が世界に誇るレストラン。

蕗の薹、帆立、桜咲く厚岸産牡蠣に毛蟹などなど

旬の北海道の素材の力を極限まで引き出したお料理の数々が、

楽しくてサプライズに満ちた演出、サービスで供され、

もう心も舌も胃袋も感動♪

今が旬の石垣島ピーチパインの炭火焼きとともに

絶品バニラアイスクリームに舌鼓を打っていると、

さらにデザート第2弾が運ばれてきました。

真っ白なナプキンの花に包まれているのは・・・

「フランスの揚げ菓子、ビュ―ニュでございます

どうぞ、そのまま、つまんでお召し上がりください。

熱々、揚げたてですから、お気をつけて♪」とのこと。

ではさっそく、いただきます。

真っ白な粉砂糖でお化粧した軽いドーナツ風の揚げ菓子、

真ん中できゅっとねじった形も愛らしい。

つんと尖った先端をつまんでパクリ♪

熱々・・・ふわっ・・・さっくり・・・はふはふ♪♪

うわぁ、軽くて、懐かしくて、超おいしい!

お皿のBBQパインとバニラアイスをのっけて食べると・・・・

もう天国、パラダイス、めっちゃ幸せな気持ちになる。

「どうも、いかがでした?」

絶妙なタイミングで、真打(!)オーナーシェフ中道博氏登場♪

「これね、ビューニュっていって、リヨンのお菓子なんですよ」。

なんでも中道氏が修業した思い出の地、

美食の街リヨンの郷土菓子なのだそうです。

「昔からお祝いとかお祭りの時に

お家でお母さんとかおばあちゃんが作ってきたお菓子だから、

レストランではまず出さないものなんだけど、

僕、こういう郷土の味も楽しんでもらいたくて、お出ししてみました」

「めっちゃ美味しいですぅ。昔からお祭りの時に作ってきたって

『おはぎ』みたいですね」「そうそう、リヨンのおはぎ、だよね♪」。

日本のトップシェフと、まさかの「おはぎ」談義(笑)。

リヨン名物 Bugnes(ビューニュ)。

語源は中世フランス語「buignet(こぶ)」から転じた呼び名で

古くから謝肉祭の火曜日Mardi Gras(マルディ・グラ)の祝日などに

家庭で作り食べられてきた郷土菓子であります。

材料は小麦粉、卵、バター、砂糖をよく混ぜて薄くのばし、

ねじったり編んだりして油で揚げ、粉砂糖を振りかけた揚げ菓子。

さくさくしたベーキングパウダー入りのものと

ふんわりしたイースト入りの2種類があるそうで、

「モリエール」のビューニュはイースト入りのふんわり系。

形は違いますが、ポルトガルの伝統菓子「マラサダ」によく似ていて、

表面はさっくり、中はふんわり、リッチなバターの風味の奧から

ほのかなイーストの香りがしてが何とも懐かしい感じがします。

元々はカトリックの断食期間である四旬節の直前日にあたる、

マルディ・グラに食べられていた「ビューニュ」。

リヨンでは16世紀ごろから作られていたそうですが、

当初はバターも卵も入っておらず、バラの花の香りをつけていたとか。

リッチな揚げ菓子になったのはそれ以降なのね。

リヨンのおはぎにも歴史あり。

日本のおはぎもお砂糖が手に入らなくて作れない時代もありました。

懐かしい郷土菓子は庶民の物語史そのものともいえますね。

ただただ家族の笑顔が見たくて、

お母さんやおばあちゃんが腕を奮ってきた故郷の懐かしいお菓子。

モリエール特製リヨンのおはぎ、

家族全員で、ありがたく、完食しました。

心から、ごちそうさまでした。

(写真は)

リヨンの郷土菓子

「ビューニュ」♪

手前は特製バースデーケーキ。

可愛い「オペラ」♪

デザートは別腹、

胃袋ギガ?が急に増える。