台湾的秘色ブルー

青と緑と

ほんの少しの

愁いを帯びた灰色と。

見るものを魅了する

台湾的秘色ブルーよ。

秋の台湾食い倒れ旅の3日目は台北街歩き&プチ郊外トリップ。

朝から台北最古の下町「萬華=艋舺(モンガ)」をのんびり散策した後は

ホテル直結の台湾鐡道(台鐡)萬華駅からローカル電車に乗って30分、

台湾最大の陶磁器の街「鴬歌(Yingge=インゴー)」へやってきました。

清代から窯業が発達した鴬歌には60を超える窯元が集まり、

別名「台湾の景徳鎮」とも呼ばれる焼き物の聖地。

旅人的には沖縄の読谷村「やちむんの里」の台湾版とも言えます。

レトロな風情の鴬歌駅から歩いて10分ほどで

めざす「鴬歌陶瓷老街」に到着しました。

背の高い椰子の木と赤煉瓦の建物が印象的な並ぶ老街は

200年の歴史を誇る鴬歌窯業の発祥の地。

100軒以上の陶磁器店をはじめ、ギャラリー、雑貨ショップに

カフェや台湾グルメ、小吃の屋台も並び、

台北市民が休日を過ごす人気スポットにもなっています。

この日はちょうど日曜日とあって大勢の家族連れやカップルが

器選びや食べ歩き、路上パフォーマンスなどを楽しんでいました。

まずは落ち着いた雰囲気の尖山埔路から器クルージングをスタート、

さらに比較的リーズナブルなお店が多い賑やかな重慶路へ。

品揃え豊富な「子士小舗」で客家花柄の茶器などをお買い上げ後は

2015年オープンのショッピングモール「鴬歌光點美学館」でひと休み、

タピりながらイケメンお兄さんの曲芸アクロバットに拍手喝采、

地元の人と一緒に鴬歌サンデーを満喫しました。

さあ、そろそろ本命ゲットとまいりましょう。

先程ロケハンをしておいた「安達窯」鴬歌旗艦店へ戻ります。

やっぱり、あそこの「青磁」が忘れられません。

前回の台湾旅との時に台北永康街のお店で一目惚れして以来、

ずっと、恋に落ちっぱなしなのですよ。

「安達(アンター)窯」は1976年鴬歌で創立された人気窯元。

新しいデザインを取り入れながら台湾の陶磁器の美しさを伝える作品は

台湾の最高級ホテルやレストランでも採用されていて、

今や台湾陶磁器のトップブランドとしての地位を築いています。

台北市内にも2軒の支店がありますが、

フラッグショップであるこの鴬歌店はまさにアートギャラリー。

落ち着いた照明が灯る静謐な空間には

アンティークの仏像や作家物のオブジェなどが飾られていています。

さらに奥へ進むとスポットライトに照らされた飾り棚に

あの神秘的な青磁の器たちが出迎えてくれました。

・・・あああ・・・やはり・・・ため息が出るほど美しい。

青磁は古くは宋の時代から焼かれてきた青緑色の磁器。

釉薬に含まれる鉄分が焼成されて発色するその色合いは

独特の愁いを含んだ灰味を帯びた青緑色が特徴的で

その神秘的な美しさから宮廷内だけで使用が許されていたことから、

長らく「秘色(ひそく)」とされてきたと言われています。

青磁色は英語名「セラドン」と呼ばれますが、

安達窯の青磁は一般的なセラドンよりは

青に近い色合いで透明度が高いのが特徴。

なんでも1260度の高温で還元焼成を行うために

翡翠のような透明感のある美しい独特な青磁色が生まれるそうです。

美しい青磁が並ぶ飾り棚には器をかざすための照明がしつらえられていて、

繊細な茶器を光にかざしてみると・・・翡翠のような青磁色の中に

おおお・・・美しい花模様が透けて見えるではありませんか・・・。

これは、皇帝も独り占めしたくなるかも、ねぇ、~。

まさに・・・秘密にしたくなる色、秘色ブルーであります。

あああ・・・どうしよう・・・決められない・・・(笑)。

蓮の花型のお皿も、菊花鉢も大小色々あるし、茶器セットも素敵・・・。

迷いに迷って、我が家で現在欠員中の、ティーポットをセレクト。

台湾茶の急須は小ぶりなのが多いのですが、さすが安達窯旗艦店、

紅茶も淹れられそうな大ぶりなポットがありました。

五つ星ホテル御用達なわけねぇ。

あとは小ぶりなスクエアな菊花皿もゲット。

飛行機で手持ちにするにはこれぐらいが限界かなぁ。

後ろ髪惹かれますが、思いは一杯残して再訪を誓う(笑)。

うふふ、帰ってからのお茶時間が楽しみになってきました。

美しすぎて

秘密にしたくなる。

台湾的秘色ブルー。

大切に持ち帰りましょう♪

(写真は)

「鴬歌陶瓷老街」

「安達窯旗艦店」にて

翡翠のような透明感

美しすぎる青磁たち。

台湾的秘色ブルー。