はじまりの藝埕
民国6年
1917年に建てられた
クラシックなレトロビル。
壁に残る「屈臣氏大薬房」。
はじまりの藝埕。
2019秋の台湾食い倒れ旅の3日目は台北街歩き&プチ郊外トリップ。
朝から台北最古の繁華街「萬華=艋舺(モンガ」をのんびり散策後は
台湾鐡道(台鐡)のローカル電車に乗って30分、
台湾最大の陶磁器の街「鴬歌(インゴー)」で器クルージング。
再び台北へ戻って「盛園絲瓜小籠湯包」で遅めの絶品ランチを堪能した後は
萬華の次に淡水河交易の拠点となった大稲埕(迪化街)へ。
かつて水田が広がっていたことからその名がついた大稲埕。
清代に開かれた淡水港の面影を残す「大稲埕碼頭」には
「PIER5」なるお洒落なコンテナショップが誕生し
夕暮れの淡水河を眺めながらシャンパンやクラフトビールを楽しめる
新たな人気スポットとなっていました。
古いものと新しいものが融合する魅力的なエリア。
淡水河沿いからメインストリートの迪化街へ戻って散策再開。
MRT大橋頭駅から迪化街を南下するルートで歩き始めましたが、
清代の1860年に淡水港が開港後、領事館や商館が置かれたのが
大橋頭駅に近い北側のエリアで美しい赤煉瓦建築が立ち並びます。
さらに南下し「大稲埕碼頭」へ続く民生西路を交差するあたりから
街並みが西洋建築から中洋折衷の問屋街へと変わっていき、
日本統治時代になり、この辺りに商業の中心が移ったことを物語ります。
運河で運ばれたお茶や樟脳、砂糖、乾物、漢方薬などで財を成した商店が
亭子脚と呼ばれる台湾式アーケードを構え、こぞって
当時流行したバロックやアールデコ様式の飾り正面を持つ建物を建てて、
街は大いに繁栄したのでありました。
日本統治時代は永楽町と呼ばれ、
迪化街のランドマークである「永楽市場」にもその名が残されています。
その永楽市場の向かいにある美しいクラシックビルこそが
台北リノベ―ションブームの先駆けとなった「小藝埕(シャオイーチョン)」。
街の伝統を守りつつ、新しい風を送りこむクリエイティブ集団「世代群」が
2011年、最初に手掛け誕生させたリノベビルであります。
レトロなビルの正面の壁に残るのは「屈臣氏大薬房」の文字。
民国6年、つまり1917年(大正6年)に
香港のイギリス系薬局「Watoson’s(屈臣氏)」の輸入代理店として建てられ、
1998年に火災に遭いましたが、歴史的建造物に指定されていたため、
当時の姿、雰囲気を留める修復がなされたビルに生まれたのが
個性的なショップの集合体「小藝埕」なのです。
1階は大稲埕が最も栄えた時代がテーマの本屋「BOOKSTARE1920’」や
台湾的スタイルの「印花楽」、2階には阿里山コーヒーも出す「爐鍋珈琲」など
地域の歴史や伝統をリスペクトしその魅力を未来へつなげようとする、
志溢れる個性派ショップばかり。
これが世代群のコンセプトの「藝埕」。
「藝」は藝術、「埕」は大稲埕の埕、
この地域の歴史や文化、伝統を新しい感覚で未来へつなげようと
2011に「小藝埕」から始まった「藝埕ムーブメントは」
現在、迪化街、には「民藝埕」、「眾藝埕」、「學藝埕」、「青藝埕」などなど
7つの異なる頭文字を配した「〇藝埕」が誕生しているのでした。
大稲埕の古いものと新しいものの藝術的な融合。
歴史と素敵が共存する7つの個性派リノベ集団。
「小藝埕」こそ、はじまりの藝埕。
さあ、宝探し、しましょ♪
(写真は)
台北リノベブームの先駆け。
素敵な温故知新の発信基地。
「小藝埕」。
建物もコンセプトも、美しい。



