夜明けの花
まだ
世界が目覚める前に
日が昇らないうちに
そっと摘み取る
夜明けの花
昨夜は久しぶりに美味しいイタリアンを満喫しました。
「人に教えたくなる隠れ家」と呼ばれる超人気店、
RICCI CUCINA ITALIANA(リッチ・クッチーナ・イタリアーナ)へ。
春頃に一度予約をしていたのですが、感染状況が厳しくなり、断念、
満を持して?の復活訪問でありました。
札幌の中心部の小さなビルの2階。
エントランスのドアをくぐり細い路地のような通路を抜けると、
ベネチアのムラーノシャンデリアが輝く居心地の良い空間が。
窓辺に面した予約席に落ち着きます。
大きなガラス窓の向こうは緑の街路樹。
ゆったりと配置されたテーブル間の距離はゆとり充分。
二組ほどの先客が和やかにワインと食事を楽しんでいます。
カウンターの向こうのオープンキッチンではシェフやスタッフが
きびきび手を動かし、次から次へと美食の皿が出来上がり、
テーブルへと運ばれていきます。
ゆったり落ち着けて、気取らない雰囲気、
確かに、むふふ・・・「人に教えたくなる隠れ家」ですねぇ。
さあ、さっそくオーダー。
まずはリッチ名物、「前菜たっぷり盛り合わせ」。
一応2人前で5品、8品、10品から選べるのですが、
この日は3人、う~んと・・・どれくらいの量なのかしら?
マスクをしていてもイケメンが隠せない(笑)若いスタッフに
「3人だと、何品くらいがいいですか?」と尋ねました。
「5品でちょうど良いかと。結構ボリュームありますので。
メインやパスタも召し上がります・・・よね?」
「はい、召し上がります(笑)」
「でしたら、やはり5品がよろしいかと思います」
「色々頼み過ぎ?多過ぎます?」
「いえ、頑張って下さい!」
「はい、頑張ります!!(笑)」
楽しい。
イタリアンはこうでなくちゃ。
気さくで温かな接客が、このご時世だからこそ、心に沁みる。
人と人の接触がはばかれる中、マスク越しでも、
こんな楽しい会話ができることが嬉しい。
お料理への期待がぐんぐんと高まってくる。
オーダーの時の楽しいやりとりが、既に前菜。
「会話が美味しいスターターだねぇ~」なんて
乾杯のグラスを傾けていると、ほどなく真打(笑)登場。
「前菜たっぷり盛り合わせ、5品でございます」。
超多忙のキッチンからシェフ自ら運び、説明をして下さる。
薔薇色のプロシュート、スパイシーな鶏の自家製ハムに、
ボローニャ名物のソーセージ、モルタデッラ、
豚肉のパテ、彩り野菜のマリネなどなど・・・
あれ?・・・5品、軽く超えてない?
「前菜たっぷり盛り合わせ」の「たっぷり」の意味が良くわかった(笑)
美味しいものを、あれもこれもそれも、食べていただきたいと
盛り付けていたら、こうなっちゃいました、そんなお店の心が
温かみのある大ぶりの白いお皿が伝わってくる。
RICCIの「前菜たっぷり盛り合わせ 5品以上(笑)」
どれもこれも抜群に美味しくて、感動、感激、
その中でも特筆すべきが「ズッキーニの花のフリット」!
憧れの前菜に、初めて、遭遇しました~。
ズッキーニの花の部分に
魚介のムースを詰めてカリッと揚げたフリット。
ナイフを入れると・・・サクッ!軽やかな手ごたえ。
ぱくっ!・・・うひょぉぉぉぉ~!うんまぁぁぁぁぁ~!!
ほのかな甘みとかすかな苦みが・・・たまらない・・・。
まろやかな魚介のムースとベストマッチ、
カラッとした揚げ加減も完璧。
冷えたスプマンテが・・・すすむすすむ~♪
花ズッキーニのフリットは
イタリア料理を代表するぜんさいの一つですが、
実際にいただいたのは、記憶では(笑)多分、はじめて。
想像通り、いや想像をはるかに超える美味しさ。
ズッキーニは雄花と雌花がありますが、
どちらも食べることができる、エディブルフラワー。
その収穫はと~っても手間のかかるデリケートなもの、
お日さまとの勝負がかかっているのでした。
ズッキーニの花は早朝に開花し、
日が昇るとしぼんでしまいます。
そのため、夜明け過ぎのごく早朝に収穫せねばならず、
さらに非常に繊細、室温ではすぐにしぼんでだめになってしまうで、
花の中に柔らかい紙などを丸めて詰めて、乾燥しないように袋に入れ、
4度程度の冷蔵庫で保管しておかなければならいそうです。
日が昇らないうちに早起きして摘み取って、
すぐには畑からキッチンへ直行したいデリケート食材、なのですねぇ~。
札幌の人に教えたくなる隠れ家で、
イタリアの箱入り娘のような繊細な前菜をいただく幸せな週末に感謝。
世界が目覚める前に
そっと摘み取られた
夜明けの花。
イタリアの朝露の味がする。
(写真は)
RICCI CUCINA ITALIANAの
「前菜たっぷり盛り合わせ 5品(以上・笑)」
トングの下にあるのが
「ズッキーニの花のフリット」
・・・あ、ニシンのマリネもあった!
もう絶対に「5品以上」♪

