竜の肝

悲しんでいる

あなたを

愛します

青紫の美しい花よ

竜の肝

8月13日、盆の入りの朝です。

体感的にはほぼほぼ熱帯夜の寝苦しい夜でしたが、

今朝は真っ青な空に白い雲が浮かぶ夏空が眩しい。

時折窓から爽やかな風が吹きこんできて、

今日は昨日よりは少し過ごしやすいお盆日和となりそうです。

いつもの年とは違うお盆2020。

我が家も混雑、密を避けようと一日予定を早め、

昨日のうちに亡き父のお墓参りを済ませました。

お墓といっても霊堂なので草むしりもお墓掃除も必要ない全天候型。

春のお彼岸の雪かきの心配もいらず、真夏日のお盆も空調が効いている。

娘としては大変ラクをさせてもらっております(笑)。

ご先祖様が眠る霊堂内も感染対策がしっかり施されていました。

お参りの人が移動する動線は2方向に完全に区切られ、

ソーシャルディスタンスを示す足跡マークが床に貼られ、記帳も中止、

久しぶりに現世に帰ってきたご先祖様も様変わりにびっくりしてるかも。

お盆の供花は父が好きそうな黄色&オレンジ系にしました。

とげのある薔薇などはふさわしくないとされますが、

今は故人の好みなどを思い色鮮やかな洋花を使うことも多いようなので、

オレンジのミニ薔薇と赤い縁取りの黄色いカーネーションをセレクト。

うん、うん、御仏前が華やかになったぞ。

春のお彼岸も感染拡大で外出を控えていたから来れなかったしね、

お正月にお参りに来て以来だもんね。

1年ぶりで帰ってきてくれる父への歓迎のお花。カラフルでいいよね。

さらに父が幼い孫息子と飲んでた好物の道産子清涼飲料「ナポリン」と

これも好きだったかりんとうやきなこねじりなどの懐かし系の駄菓子、

和菓子の詰め合わせに果物の盛り合わせなどどっさり供えて

遠くにいる孫息子の分までお線香を焚き、再会を喜びました。

亡き父の好物の山を前に手を合わせていると、

なんだか心がす~っと凪いでいく。穏やかに落ち着いていく。

家族みんながそろってのお盆帰省はなかなかできないけれど、

無理にオンライン帰省やオンライン墓参りまでしなくても

家族それぞれを思い手を合わせれば、心の中で、お盆はできるなぁ。

お墓参りを無事済ませ、帰宅。

我が家にお仏壇はないけれど、夫と私、二人の亡き父の写真の前に

季節の果物やお供物を供えて、ゆっくりお参りをする。

そばに揺れているのは、夫が買ってきてくれたリンドウの花。

仕事帰りに花を買ってくるのが夫の新しい生活様式。

薔薇だったり、夏のヒマワリだったり、

そして先日は立秋も過ぎたことだしと、リンドウの花をチョイス。

紫がかった深い青色をした釣り鐘型の美しい花。

そこはかとなく秋の気配を感じさせてくれます。

リンドウの花言葉は

「悲しんでいるあなたを愛する」。

亡き人を想う季節にお似合いのお花だったのですね。

悲しみをイメージさせる青紫の花色に由来すると言われています。

またリンドウは漢字で「竜胆」と書きますが、

日本や中国が原産のリンドウは根が薬用になることで知られ、

漢方では古くから「竜胆」という生薬として利用されています。

その味が「竜の肝のように苦い」ことから「竜胆」の名がついたとか。

誰か、竜の肝を味わったことがあるんかい、

と突っ込みたくなるような話ですが(笑)、

まあ、良薬は口に苦しと言いますからね、

キレイな花の根も相当に苦かったのねぇ。

悲しみも色々あるものね。

どうやっても飲み込めないほど苦い悲しみだってある。

そんな悲しみにくれるあなたを愛します。

竜の肝と名付けられた青紫の美しい花。

リンドウを眺めて過ごすお盆2020。

(写真は)

リンドウ=竜胆

ほかの花が霜で枯れても

華やかな色で咲くさまは、いとをかし。

清少納言さんもほめてます。