ロングセラーな一口

昭和、平成、

そして令和と

控えめながら

今も愛される

ロングセラーな一口。

いかにもおフランスな名前なのに、

多分、パリのお菓子屋さんでは絶対見かけない。

決してスター級ではないけれど、

昭和の昔から愛され続けるお菓子の名前は「ブッセ」。

先日、ご近所のお菓子屋さん「もりもと」がの店先で見つけ、

つい懐かしくて「雪鶴」をおやつに買ってきました。

千歳市発祥のもりもとが、その昔の鶴が降りたつ風景を偲びながら、

千歳の銘菓をとの思いを込めて作りだした定番のお菓子です。

まんまるい形のビスキュイ生地でクリームを挟んだ、

いわゆる「ブッセ」と呼ばれる洋風どら焼きのようなお菓子。

少しひび割れたような表面はさっくり、中はふんわりした生地に

塩味のきいたチーズ入りバタークリームは、まさにいい塩梅で、

昔から、大好き、なのよねぇ。

むふふ・・・美味しい・・・懐かしい♪

パクパク「雪鶴」を頬張りながら、ふと素朴な疑問が。

あれ?「ブッセ」って、そもそも、どこで生まれたお菓子なんだ?

おフランスっぽい響きだけれど、フランス菓子・・・?

では、ありませんでした。

「ブッセ」とはフランス語で「一口」という意味で、

一口サイズの温かいパイ生地を使ったオードブルのことだそうです。

プティフールの中には日本のブッセのようなお菓子もあるにはあるようですが、

本国フランスよりも、もっぱら日本のお菓子屋さんで見る確率の方が

圧倒的に高いようです。

1963年に東京の「亀屋万年堂」が洋風どら焼きをめざして

和菓子の技術を使って開発した「ナボナ」が日本版ブッセの原型のようで、

巨人・大鵬・卵焼きの昭和の時代、王貞治選手が出演した、

「ナボナはお菓子のホームラン王です!」のCMで一世を風靡、

日本に「ブッセ」が定着した、らしい。

黄色いモンブラン、レモンケーキのように原型は外国にあるけれど、

ブッセも日本で独自に発達した、日本生まれの洋菓子、に分類されるわけね。

そうか、だから、ケーキ屋さんよりも、

どちらかといえば和菓子屋さんの店先で見かけることが多かったのか。

ほんのり甘く、表面さっくり、ふんわり食感の繊細な生地は、確かに、

カステラやどら焼きなどを生み出した和菓子の技術が生かされています。

小さな子供からお年寄りまで幅広い年代に好まれる優しい味わいだから

お使い物や贈答品にも重宝しますよね。

決してキラキラなスイーツではないけれど、

昭和、平成、そして昭和と愛され続ける控えめな優しいキャラ。

さっくり&ふんわり、一口頬張れば、懐かしい気持ちになる

癒し系の日本生まれの洋菓子「ブッセ」。

ロングセラーな「一口」に癒される。

派手じゃないけれど、ほっとする。

いつまでも愛される。

ブッセみたいな人、好きだな~。

(写真は)

もりもとのブッセ「雪鶴」

こちらはオリジナルですが、

創業70年を記念した

「雪鶴プレミアム」も気になる。

ブッセも、進化中、らしい。