懐かしアガラサー
雪降る
真冬日に
雪の降らない
南国おやつでほっとする。
懐かしアガラサー
いつもと違う緊張感が漂う師走でありますが、
それでも、来年のカレンダーや手帳は買わねばならず、
仕事帰りに街中、いつもの師走のお買い物を手早く済ませました。
最後に立ち寄ったの札幌大通地下街にあるわしたショップ。
お目当ては、心の故郷、沖縄の美しい海がテーマのJTAのカレンダーです。
毎年、これくらいの時期に買っていたので、余裕で売り場に向かうと、
あらら、大変、残り2個!あっぶな~い、今年は入荷数が少なかったのか、
沖縄旅行へ行けない沖縄好きが押し寄せたのか、
いつもの年より、売れ行き好調だったようです。
なんとか一つ、無事にJTAカレンダーを確保、
「南の棟方志功」と呼ばれる名嘉睦念氏の木版画カレンダーも運よくゲット、
こちらは毎年早くに売り切れていて、なかなか買えなかったのよねぇ。
うふふ、これだけで2021年、いい年になりそうな気持ちになれました。
なんだか幸せだから、沖縄のおやつもいっぱい買っちゃった♪
定番ちんすこうに紅芋タルト、琉球王国からの伝統菓子くんぺん、
そして・・・あ~ら、これまた運が良いわぁ、
「アガラサー」が入荷しているではないですか。
「アガラサー」と聞いて、すぐその姿が浮かぶ人はかなりの沖縄通。
アガラサー・・・南国の派手なお魚?沖縄民謡?神様の名前???
正解は、市場やスーパー、ご家庭でもおなじみの庶民のおやつ、
素朴な蒸しパンのことであります。
手のひらサイズの蒸しパンで黒糖味が多く、
「黒糖アガラサー」という名前でお店に並んでいることもあります。
ごくごく日常的なおやつなので、空港のお土産店などでは
かえって見かけることが少ないので、知名度はさほど高くないかも。
沖縄の普段着の郷土菓子「アガラサー」。
語源は沖縄の方言で「蒸す」とか「蒸し器」という意味らしく、
蒸し菓子全般を指す言葉のようです。
その歴史を調べてみると、なかなか興味深い。
どうやら明治期には庶民の間で食べられていたようですが、
そのルーツは琉球王国のやんごとなき伝統的王朝菓子にあるらしい。
中国との朝貢交易の中で伝わった「鶏卵糕(チールンコー)」です。
そうだ、沖縄旅で老舗菓子店でゲットした、あのお菓子。
琉球王国時代、当時としては貴重だった鶏卵をたっぷり使った「鶏卵糕」は
蒸したカステラ風のはリッチなお菓子で、赤く染めた落花生や、
橘餅(きっぱん)という柑橘を散りばめた贅沢で典雅なもの。
王家や貴族だけが食した格調高い琉球菓子であります。
王家の献上品だった「鶏卵糕」がやがて庶民の間にも広まり、
名前も「チールンコー」から「アガラサー」に転じていったようです。
身近にあった黒糖や戦後、大量に流通するようになった小麦粉を使って
家庭でも手軽に作れるおやつとしておなじみになったと言われています。
中国から朝貢船に乗って琉球王国へ、そして庶民のおやつへ。
素朴で飾り気のない「アガラサー」は初めて見てもどこか懐かしい。
ふんわり、もちっとした食感、優しい黒糖の甘みとコク。
忙しい師走のおやつには、もうぴったり。
真冬日の札幌で頬張れば
南国の太陽、青い空と海、おおらかな文化が
無性に、無性に、懐かしくなる。
いつか、きっと、また行くからね。
我が愛しの沖縄よ。
(写真は)
琉球の伝統菓子「アガラサー」
ずっと会えない遠距離恋愛のような、
ちょっと切ない甘さ。



