蕃茄の旅

太陽のめぐみ

真っ赤なトマト

世界を巡る

西紅柿

蕃茄の旅

朝からどんより重苦しい雲に覆われた週明け月曜日。

北海道の昨日の新規感染者数は605人と3日連続で全国最多。

11人が死亡し、道内死者数は計1001人となり、千人を超えました。

週別感染も初の4千人超え、札幌以外の感染が4割となり全道で深刻化、

今朝の曇り空のように、なかなか晴れ間が、見えません。

「でも、こんなお天気は花の香りをかぐには良い日ですよ」

今朝のラジオで気象予報士さんがそう言ってました。

水分の多い湿った空気の方が花の香りがよく匂い立つのだそう。

そうか、どんより曇り空を嘆いてめげて落ち込むよりも

ステイホームの窓を開けて、初夏の花の香りをいっぱい吸い込もう。

ライラック、木蓮、藤、ニセアカシア、レンギョウ・・・etc.

北国の初夏の花々が健気に、そして力強く、一気に花開く様子は

ちょっとへこたれ気味の心を癒し、エネルギーを与えてくれます。

初夏の花の香りは、天然の癒しのアロマ、ですねぇ。

そうだ、季節はしっかり初夏なんだ。

となると、食いしん坊センサーが真っ赤なトマトに反応する。

夏が近づいてくると、この一皿が食べたくなる。

わが家の中華おかずの大定番「蕃茄炒蛋(ファンチェチャオダン)」。

「蕃茄」はトマト、「蛋」は卵、

つまり「トマトの卵炒め」、略して「トマ玉」とも呼ばれますが、

大好きな台湾での超定番家庭料理、レストランや食堂でも大人気メニュー。

トマトと卵さえあれば、笑っちゃうくらい簡単に手軽にできる時短料理。

昨日はいつものレシピにちょっとひと工夫。

熱した中華鍋で卵をふわふわ半熟にしたら、いったん取り出し、

くし形に切ったトマトをざっと炒め、ネギと生姜のみじん切りを加え、

香りが出たら、みじん切りにした半個分のトマトを投入、

トマトの美味しい果汁が出てくるのよねぇ、ま、追いトマトね(笑)。

くし切りのトマトの角がちょっと崩れてきたら調味料を投入、

今回は紹興酒がポイント♪そして塩、砂糖、醤油少々を加え、

卵を戻し、ざっと炒め合わせたら、

台湾定番の家庭料理「蕃茄炒蛋」の完成。

調理時間5分あれば、ぱぱっと出来ちゃうのに、

ふわとろ卵とちょっと火が通ったトマトの甘みと旨みが混然一体、

簡単に作れて、抜群に美味しいから、もう笑っちゃう♪

紹興酒のコクのある香りと風味でさらにヴァージョンアップ。

「やっぱ、美味しいね」と笑顔満面の夫に妻が問う。

「うん、でもこんなに美味しいのに、なんで日本ではマイナーなんだろぅ?

酢豚やかに玉や青椒肉絲なんかよりずっと簡単なのにさぁ」

「う~む、確かに」

で、「蕃茄炒蛋」のルーツを調べてみた。

そもそもトマトの中国伝来は1600年代の明代末期に

主に海路で中国南部の広東や台湾に最初は観賞用として入ったようで、

そして1900年代初頭に北部へ帝政ロシアからも入ってきたらしい。

トマトを表す中国語は色々あってあって

「蕃茄」は主に中国南部、「西紅柿」北京及び周辺地域を中心に、

「洋柿(子)」はロシア経由のトマトについて中国北部で使われはじめ、

福建ではフィリピンのタガログ語のトマト=kamatisがなまった

「柑仔得」「柑仔密」とも呼ばれているようです。

台湾へは海路でオランダから伝えられたようです。

今では中国全土、台湾で超ポピュラーなトマトの卵炒め、

ところ変われば「西紅柿炒蛋」「蕃茄炒蛋」「柑仔得炒蛋」等々、

同じ料理でも呼び名は色々変わるというわけで、

トマトが辿ってきたはるかな旅を感じさせますねぇ。

台湾の食堂やレストランの菜単(メニュー)に載っていたのは

もっぱら「蕃茄炒蛋」だったように記憶しています。

台湾には海路でオランダからトマトがもたらされたらしい。そうえいば、

美麗島(フォルモサ)という名前もオランダ人が名付けたものでしたね。

真っ赤な太陽の恵み

トマトが旅したはるかな道のり。

蕃茄の旅を想像しながら

ふわとろトマ玉に舌鼓した週末なのでした。

(写真は)

わが家の「蕃茄炒蛋」

今回は紹興酒がポイント♪

家庭料理だから湯剥きもパス(笑)

皮もまた美味し。