おいしい偶然

どこから

やってきたのか

一粒の種が起こした

幸せなミラクル

おいしい偶然

5月最初の月曜日、朝からすっきり抜けるような青空ですが、

空模様は次第に下り坂の予報となっています。

朝のラジオではこの青空にだまされないで

お出かけの際は傘の用意をと言っていました。

マンション前の桜並木は遅咲きの八重桜が咲きはじめ、

葉桜になった早咲きの桜の緑と美しいコラボ。

季節の移ろいを目の前の桜並木で感じられて、

おでかけしなくても連休気分を楽しめます。

食卓も季節の味覚をふんだんに取り入れましょう。

先日の母のお誕生会ランチの前菜もそんな季節の一品、

「鯛のカルパッチョ~晩柑ドレッシング」を作りました。

春の鯛と旬の柑橘フルーツが爽やか前菜です。

主役は「河内晩柑(かわちばんかん)」。

河内晩柑は1905年頃に熊本県河内町で見つかった、

文旦の偶発実生(ぐうはつみしょう)で、発見された地名と

収穫時期が春先以降の晩生柑橘=晩柑であることから

「河内晩柑」という品種名が名付けられました。

外観や見た目は頭が尖った文旦という感じで、

さらに大きさや風味がグレープフルーツに似ていることから

「和製グレープフルーツ」とも呼ばれますが、

グレープフルーツ特有の苦みは少なくさっぱりした甘みがあって、

この時季、果物売り場で見かけると嬉しくなる大好きな柑橘。

こんな美味しいフルーツが生まれた過程がまさにミラクルなんですね。

そう、「偶発実生」という現象であります。

自然に落ちた種や捨てられた種から、糖度が高いとか種がないなど、

種子親を超える特性を持つ偶然発見された品種を指します。

つまり、平たく言えば、こぼれタネによって自然発生する

いわゆる「己生え(おのればえ)」で育った実が

どれどれと食べてみたら、めっちゃ美味しかったってことで

よっしゃ~と品種登録されたってこと。

爽やかな甘さ、優しい甘さ、香り良い河内晩柑の種は

いったい、どこから、どんな風にやってきたのか。

遠くから鳥が運んできたのか、元々あった樹から生まれたのか、

小さな一粒の種の物語を想像すると、

ちむどんどん=心がワクワク、する(笑)

そんな河内晩柑の実を丁寧に取り出し、こまかくほぐし、

オリーブオイルと塩少々、にんにくの薄切り1枚を加えて

とろ~りとなるまでよく混ぜた晩柑ドレッシングを

春の鯛の薄造りの上にかければ

「鯛のカルパッチョ~晩柑ドレッシング」の出来上がり♪

繊細な鯛の旨みを爽やかな河内晩柑のソースがさらに引き立て、

なんとも薫風香るような季節を感じる前菜であります。

100年前の偶発実生は我が家の食卓の歴史にとって大事件(笑)

おいしい偶然、ありがとう♪

(写真は)

春から初夏にかけての前菜

「鯛のカルパッチョ~晩柑ドレッシング」

河内晩柑のおいしい偶然を味わう一皿