氷の世界
まさか。
衝撃と感動と歓喜と涙が交錯する。
ミラノ時間でいつにもまして超早起きした今朝、
オリンピックのドラマに圧倒されました。

札幌の青空も遠くミラノにつながっているんだよね。
午前3時起きでスノーボード男子ハーフパイプの決勝、
同時にフィギュア男子の決勝を生中継で交互に見ながら、
さまざまなドラマに心が何回転したことだろう。
スノーボード男子ハーフタイプでは戸塚優斗選手が金メダル、19歳札幌出身の山田琉聖選手が銅メダルを獲得。
平野流佳選手は4位、前回金メダルの平野歩夢選手は複数個所を骨折しながら7位に入りました。
日本選手4人全員が決勝進出、それぞれがそれぞれの限界に挑戦した姿に、もう感涙。
ギリギリに難度を上げてくる、誰も飛んでない技を繰り出す、あっけにとられて、もうぽか~ん(笑)
「いや、ちょっと、解説が追いつきません」
独創性を突き詰めた山田流星選手の技には解説者も嬉しい戸惑いを隠せず、
前回の悔し涙をバネに金メダルに輝いた戸塚選手には実況ANも解説者も涙声で、
技の凄さにぽか~んとしていた私ももらい泣き、
「生きるか死ぬかの覚悟」で飛んだ平野歩夢選手にはただた感動しました。
と同時に、別チャンネルではフィギュア男子の決勝が始まっている。
第3グループの佐藤駿選手が団体戦に続いてミスのない演技を決めて、
いよいよ最終組、カザフスタンのミハイル・シャイドルフ選手が高得点を叩き出し、
さあ、残るは鍵山優真選手と4回転の神イリア・マリニン選手の登場。
ミラノで披露された鍵山選手のトゥーランドット、ジャンプのミスはありましたが、
美しいステーティングで観客を魅了、この時点でシャイドロフ選手に次ぐ2位に。
最終滑走のマリニン選手が金メダルか?と誰もが予想していた・・・が、
まさかの衝撃的な展開が待っていた。
4回転の神が、飛べなかった。
クワッドアクセルがシングルに、ほかのジャンプでは転倒・・・!
マリニン選手が氷上で転ぶ姿を試合で始めて見た気がする。
演技が終わった瞬間、王者が両手を顔を覆った。この世の悲劇を集めたかのような表情だった。
結果はまさかの8位。
オリンピック前、マリニン選手と鍵山選手を取材したNHKNのドキュメンタリー番組で
マリニン選手のジャンプの圧倒的な強さを徹底的に分析していましたが、
その高さから生み出されるジャンプの質、確実性は超人的な域に達していて
練習中に何十回となく飛ぶジャンプに失敗は一度もありませんでした。
マリニン選手に「失敗」「ミス」はあり得ないと思っていましたが、オリンピックは怖い。
「オリンピックに魔物がいる」と言われますが、やっぱり本当かもしれない。
「金メダルの期待を背負う重圧が、手に負えないほど大き過ぎた」。
衝撃の結末の後、マリニン選手が語った言葉が悲痛過ぎる。
解説の荒川静香さんは
「オリンピックの魔物・・・自分の中の欲とどう戦うか・・・」と言ってました。
考えられない重圧を背負って、たった一人で、氷上に滑り出していく。
ライバルの演技、聴衆の歓声、得点差、絶対に獲りたいメダルの輝き、
「欲」は選手にとって最大のモチベーションであり、最大の弱点になるということか。
獲って当然の金メダルへの「期待」が、
絶対獲らねばならない「重圧」に変化したのだろうか。
ミラノのリンク。
そこは地球上で最も厳しい氷の世界だった。

オリンピック観戦中の冬のおやつ。ファミマのミルクレープ。
そのぐるぐるさえも、スノボやフィギュアの回転に見えてくる。
鍵山選手は銀メダル、佐藤選手は銅メダル、素晴らしい!
「今も幻じゃないか」と言ってた佐藤選手、メダルはリアルですよ♪
おめでとうございます!

