進化への探求
立春過ぎると、心は春に一直線。
夜明けも夕方も少しずつ明るくなっていくのを感じます。
一面の雪景色のなかでも晴れた日のお日さまの光も頼もしくなってきた。
光の春だ。

お花屋さんの店先は春のお花チューリップが勢ぞろい。
ひときわ清楚なチューリップがありましたよ。
その名は「ビンゴ」。
クリーム色の花弁にブラシでひと刷けしたようなレモンイエローが素敵な新品種。
印象派の絵画のような美しさにうっとり。
うっとりを通り越して、あまりの人間離れした技にお口あんぐり。
日本時間の明日未明の開会式を前に、一足お先に競技が始まりました。
早朝から、スノーボード男子ビッグエア予選の生中継にもう釘付け。
日本選手4人全員が12位以内に入り、決勝進出を決めました。
オリンピック初出場の20歳荻原大翔選手がトップ、同じく初出場の木村葵来選手が3位、
長谷川帝勝選手が5位、木俣椋真選手が10位という無双っぷり。
まあ、とにかく、凄い、凄すぎる。
スピンスターと呼ばれる荻原選手はギネス記録になった世界初の6回転半を決勝に温存、
5回転半を余裕で決め、ほかの3人も、ぶっ飛ぶ技に、お口あんぐり(笑)
雪や氷の上で陸上ではありえないスピードにのり、ありえない高さや距離を飛び、ありえない回転をする。
ウインタースポーツの魅力、醍醐味はこうした人間の限界を超えるようなパフォーマンスにあると思う。
1972年札幌オリンピックの「日の丸飛行隊」で金メダルに輝いた笠谷幸雄選手のジャンプは
野球のキャッチャーのような低い助走姿勢から猫が飛び上がるような踏切をイメージしたものだとされます。
そしてレジェンド葛西紀明選手の手のひらを下に向けて、身体から話して広げる羽ばたくようなスタイルは
「モモンガジャンプ」と呼ばれます。
いかに速く助走し、鋭く踏切り、風を受けて、どれだけ長く遠くに飛翔するか。
アスリートたちは、猫やモモンガなど自然界で生きる動物たちにヒントを得て
自らのパフォーマンスを進化させ続けてきたのですね。
スノーボードのビッグエア予選、くるくるくるくるくるくるくるくるくるくる・・・
360℃全方位に回転する選手たち、こんな動物が自然界にいるだろうか。
野生の動物が高いところからくるくる回転して地上に降りることはあるだろうけれど、
5回転半や6回転は、たぶん、きっと、しない、ような気がする。
もしかすると、地球上で、こんなに空中で回転する生き物は、
ボードやスキーやスケートをはいた一握りの人間だけかもしれない。
もっと速く、もっと鋭く、もっと高く、もっと遠く、もっと回りたい。
人間が秘める進化への探求心は地球上で一番なのかもしれないと思った。
野生動物よりも速く滑り、高く遠く飛び、回転する。
地球で一番の人間たちが
今、ミラノに集った。
冬のオリンピックが始まる。

オリンピアンに花束を。
Jリーグも始まる。
プロ野球のキャンプも本格始動。
スポーツファンは色々忙しい光の春だ。

